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ソウル在住の日本人が旅行,飛行機,くるま,鉄道,韓国生活について書いております。

【イタリア】ランボルギーニ博物館訪問記(3)プロトタイプとF1, チータ, LM002

経営面では何度もピンチに陥ったランボ。その試行錯誤を伺うことができる部分かも知れません。

プロトタイプとF-1

P140(1988)

ジャルパの後継として企画された4L・V10エンジン搭載モデル。ガヤルドの源流と言えるでしょう。車体はリベット留めのアルミモノコック。

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エンブレムがステッカーだったりしますが...

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プロトタイプとしては中々の完成度に見えます。

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デザインはベルトーネから独立後のガンディー二。

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当時の親会社、クライスラーからGoが出ずプロジェクトはキャンセルされました。

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こちらはガンディー二が抜けた後のベルトーネ(デザイナーはMarc Dechampsとありました)によるP140のデザインスタディ。

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どことなく日産のMID 4 IIや初代NSXに似ています。

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Modena Lamborghini F1(1991)

日本人にとってランボのF1と言えば、1989年の鈴鹿で鈴木亜久里選手が3位表彰台を獲得したラルースを思い浮かべますが、こちらはセミワークスとして1991年シーズンに参戦したマシン。

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バブル崩壊寸前でF1ブームに沸いていた当時、姫路セントラルパークもスポンサーでした。レイトンハウスとか、懐かしいな。

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奇抜な形状のサイドポンツーン。成績は振るわなかった様です。チーフデザイナーは元フェラーリのマウロ・フォルギエリ。

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オフローダー/チータとLM002

SUVなどという言葉も無かった時代、スポーツカーメーカーのオフローダーというのは斬新でしたが、元々がトラクターメーカーのランボにとっては、こういったカテゴリーも守備範囲という感覚だったのかも知れません。また、このDNAは後のウルスに受け継がれたと言うと贔屓が過ぎるでしょうか。

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チーター / Cheetah(1977)

米軍のハンヴィーのような位置付けでしょうか。軍用高機動車として採用されるのを目指して開発されたオフローダー。

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タイヤのボリューム感が圧倒的。

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矢鱈マッチョなバギーといった印象でした。

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トランスミッションは3速AT。

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カバーの下にマウントされているエンジンはランボ製ではなく、クライスラー製の5.9リッターV8。

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LM002(1986)

軍用車としてはお蔵入りになったチータのエンジンをランボ製に載せ替えたのがLM001、そしてエンジン位置をミッドからフロントに移したのがLM002。エンジンはカウンタックQVのものを5PSだけデチューンしたV12・450PS。

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当時のオフローダーとしては非常に豪華なインテリア。アラブの富豪などに喜ばれたんでしょうね。

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最後に

以上がランボルギーニ博物館訪問の記録です。ミウラやカウンタックは他でも見る機会はありますが、ウラッコやエスパーダなどをここ本社ミュージアムで間近に見れたのは至福の経験でした。

【イタリア】ランボルギーニ博物館訪問記(2)カウンタック, ミウラ, ディアブロ, ウラッコ, エスパーダ etc.

前記事で紹介しきれなかった、創業期からディアブロまでのオールドランボ展示車の記録です。

350GT(1963-1967)

ランボ初の量産モデル。エンジンは、フェラーリがまだOHCだった時代に(一般の乗用車はOHVも普通だった)いち早くDOHCを採用していました。

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デザイン検討用のスケールモデル(木製)も展示されていました。綺麗にニスまで塗られているのは家具職人さんにでも仕上げてもらったのかな。

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デザインはベルトーネではなくカロッツェリア・トゥーリング。最近のアストンに使われている”スーパーレッジェーラ”は元々トゥーリングが開発したボディー製法でした。

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美しい曲面のウィンドスクリーン。

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ピュアスポーツではなくGTを志向していたことが伺えるインテリア。

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ヘッドライトは、プロトタイプの350GTVではリトラクタブルでしたが量産型の350GTでは個性的と言うか、クセのある楕円形に改められました。

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ミウラ / Miura(1966-1972)

展示されていたのは1971年に登場したP400SV。イタ車のカタログスペックなので眉唾ですが、3929ccから385ps(しかも7850rpm!)を絞り出すというハイチューン。低速トルクはどうなっていたのだろう。

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SVには特徴的な"睫毛"がありません。

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1Fに展示されていたミウラの横置きエンジン。

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横置きレイアウトがよく分かります。

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極太、極厚のリアタイヤ。

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敷地内にはミウラの名を冠した通りがありました。

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カウンタック / Countach LP400(1973-1990)

展示車はシャーシNo.001のプロトタイプ。窓枠がクロームだったりインテリアが茶色の革張りだったりと、ややラグジュアリーな印象がステキです。

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低い、というより、薄い!

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デザインのテーマは「プロペラの”ねじれ”」だったと言います。

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なるほど、サイドウィンドウからテールに繋がる面の流れはまさに”ねじれ”です。

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広角でテールの迫力を強調してみました。

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リアのトランクスペースは意外と実用的だったと言います。

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大排気量のV12、やはり冷却には苦労したようで、プロトタイプ1号車には無かったダクトが追加されています。

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デザインのアクセントにもなっているNACAダクト。給油口はこの奥に、しかも左右別々で配置されています。

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70年代のスーパーカー少年たちが胸を熱くした透視図。

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実車、特にスポイラー類の無い初期のモデルの細部を見ると、意外と繊細で優雅なラインで構成されていると感じます。

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ご存じの方も多いと思いますが、”カウンタック”という発音は日本でしか通じません。カタカナで書くなら”クンタッシュ”が近いかと。

ミュージアムの受付嬢に”クンタッシュ”ですよね、と確認したところ「なぜ日本では”カウンタック”なの?」と逆質問されました。でも、”カウンタック”って、かっこいい響きですよね。

ディアブロ / Diablo(1990-2001)

訪れた時は最終モデル(2001年)、ディアブロ 6.0SEが展示されていました。

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ガンディー二による原型デザイン。

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サイドのラインやディフューザーっぽいリアは量産バージョンに受け継がれています。

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ジウジアーロ先生もコンペには参加したようです。

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まあ、ランボとしては”これぢゃない”感がありますね。

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圧倒的な存在感。畳のようです。

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固定式になってからのライトが日産Zからの流用というのは有名な話です。

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ウラッコ / Uracco(1970-1980)

素晴らしいコンディションのウラッコ。ここでこれを見れた私は幸せ者です。

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この個体は5マイルバンパーの付いたUS仕様の模様。

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サブフレームにマウントされたパワートレイン、エキゾーストとリアサス。

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かなり左右不等長のドライブシャフト。

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意欲的で合理的ながら色々と問題もあったようですが、横置きミッドシップはメリットも多く一世を風靡したレイアウト。現物には機能美すら感じました。

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横置きレイアウトで捻り出したスペースで実現したルーミーなキャビン。シートの使用感が良い感じです。

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数マイルなら何とかなりそうなリアシート。911をはじめ、こういった+2というのはシートとしてよりも、脱いだジャケットやブリーフケースを気軽に置いたり、前席をリクラインできたりという、まさに+αのスペースとして根強く支持されています。

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1970年代、リアのルーバー流行ったものです。

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マジで欲しいと思ったウラッコでした。落ち着いたボディーカラーも素晴らしい。

シルエット / Silhouette(1976-1979)

ウラッコのセミオープン(ポルシェ式に言えばタルガトップ)モデルのシルエット。

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リアシートは潰され、外したルーフの置き場になっています。

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シフトレバー横にはuraccoの文字が見えます。

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カンパニョーロの5穴ホイールが懐かしい。

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ジャルパ / Jalpa(1981-1988)

展示の説明を見て思い出しました。映画ロッキー4で、親友を失ったスタローンが走らせていたのがジャルパでした。

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シルエットにそっくりですがエンジンは3.5Lに拡大されています。

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エスパーダ / Espada(1968-1978)

70年代的なエッジの効いたスタイルは”昔の未来”感満点。これも実車を見て感動でした。

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こういった”4人が乗れるエキゾチックカー”というのはジウジアーロ先生が長年取り組んだテーマですが、エスパーダのデザインはガンディー二によるものです。

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フロアトンネルがデカいキャビン。

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ゆったり、とまでは言えなそうですが大人でも無理無く座れそうなリアシート。

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ディテールも実にクール。

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ハラマ / Jarama(1970-1978)

ジャラマではなくハラマです。モータースポーツには消極的だったランボが何故かは不明ですが、スペインのハラマ・サーキットに因んだネーミング。

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そもそもフェラーリの快適性の低さに不満を抱いていたフェルッチオ・ランボルギーニ。一番のお気に入りはエアコンもしっかり効き、ハンドリングのバランスも良いこのハラマだったと言われています。

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+2のリアシート。

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>次編へ>もう少し続きます。

【イタリア】ランボルギーニ博物館訪問記(1)ボローニャ・サンタアガタのランボ本社ミュージアム

ランボルギーニミュージアム、イタリア語ではMuseo Lamborghini/ムゼオ・ランボルギーニ。イタリア、ボローニャ県のサンタ・アガタ(Sant'Agata)という小さな街にあります。博物館の規模はそれほど大きくありませんが見応え十分な展示内容でした。

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アクセス

私はモデナから往路はタクシー(30ユーロ程度)、帰路はバス(路線番号552)を利用しました。


長閑な田園風景が続くモデナからの車窓。

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ランボルギーニ本社

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ごく普通な佇まいの工場。

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今のランボはVWグループ・アウディの傘下、駐車場はアウディだらけでした。

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シフトレバーを模した灰皿とゴミ箱。

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館内へ

スーパーカーブームを経験した世代には胸熱な空間。

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創業者、フェルッチオ・ランボルギーニ。

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じっくり見ていると時間がいくらあっても足りない年表や系統図。

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私が訪れた時は「映画の中のランボルギーニ」という企画展をやっていました。

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創業~ディアブロ時代

館内の展示はある程度時系列やカテゴリー順ではあるものの、イタリアらしくざっくりした感じでした。以下、展示車の生産年と一致しないものもありますが基本的に発売年がベースです。大半は別冊CG・自動車アーカイヴを参考にしました。

350GT(1963-)

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ミウラ / Miura(1966-)

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エスパーダ / Espada(1968-)

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ハラマ / Jarama(1970-)

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カウンタック / Countach(1973-)

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ウラッコ / Uracco(1970-)

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シルエット / Silhouette(1976-)

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ジャルパ / Jalpa(1981-)

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ディアブロ / Diablo(1990-)

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魅力溢れるオールドランボについては別記事に記しました。

オールドランボ編

VW・アウディー時代

ムルシエラゴ、ガヤルドまではともかく、それ以降、現在までのステルス機風のカクカクデザインはやり過ぎ感があって余り好みではありませんが、こういったエキゾチックカーもあるということをクルマ好きとして素直に喜ぶべきなのでしょう。

ムルシエラゴ / Murcielago LP670(2010-)

2001年に登場したムルシエラゴの最終期に作られた限定モデル。

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カウンタック同様にギアボックスを前方に配置したパワートレイン。

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ガヤルド / Gallardo(2003-)

ガヤルドはエンジンとレースバージョンが展示されていました。

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アウディ由来のV10エンジン。

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ウラカン / Huracan(2014-)

現時点でのV10主力モデル。

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否定的なことも書きましたがダーク系のカラーだと悪くないですね。

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セスト エレメント / Sesto Elemento(2010)

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チェンテナリオ / Centenario(2016)

フェルッチオおじさんの生誕100年(Centenario=Century)に因んだアヴェンタドールベースの限定モデル。

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アヴェンタドール / Aventador(2011-)

ボディーは豪快に壁に掛けて...

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ローリングシャーシと共に展示。

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笑っちゃうぐらいサイレンサーがデカい。

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ヴェネーノ / Veneno(2014)

ランボ50周年を記念して3台(+ロードスター9台)が作られたというヴェネーノ。

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ウルス / Urus(2018-)

そして現在の稼ぎ頭、孝行息子のウルスはデザイン検討用のモデルが展示されていました。

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こういった、本来は”中の人”しか見れないものに接することができるのも企業博物館の醍醐味です。

ミュージアムショップ

このサンタアガタでランボグッズを買うということ自体が記念にはなりますが、ネット通販でも買えそうな商品が大半と見受けました。

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最後に

欧米の自動車博物館の多くと同様、ここも展示物をある程度の期間ごとに入れ替わる"Rolling Museum"です。私が見たかったイスレロは残念ながら展示されていませんでしたが機会またあるでしょう。

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それから、メジャーなスーパーカーを間近に見たいなら栃木の魔方陣スーパーカーミュージアムがお勧めです。我が国にも素晴らしいコレクションを誇る博物館がいくつかあります。

フェラーリミュージアム

2022年2月:フェラーリミュージアム訪問記を追加。

2022年3月:モデナ街歩きを追加。


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【済州島】世界自動車&ピアノ博物館(4)韓国車編

結局記事4本になってしまった済州島・世界自動車博物館の記録。トリは韓国車編であります。

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韓国車の足跡

韓国初の量産自動車

左は韓国初の量産自動車とされている시발=シバル、多分漢字は「始発」。米軍払い下げのジープをベースにボディーを架装した模様。展示車はその復元。右は、今は無き新進自動車がトヨタ・パブリカをノックダウン生産したもの。

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現代・ポニーとフォード・コーティナ

今や生産台数世界5位に成長した現代自動車グループ。当初はフォード・コーティナをノックダウン生産していました。

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現代・ポニー(1975年)

その現代自動車初のウリジナル、もとい、オリジナルモデルがこのポニー。シャーシとエンジンは三菱の技術供与、デザインはジウジアーロによるものでした。

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展示車は右ハンドル。豪州仕様でしょうか。ドアミラーは運転席側のみ。

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現代・ステラ(1985年)

テスラではなくステラです。前述のコーティナのプラットフォームに現代オリジナルのボディーと三菱のエンジンを載せた構成。ライトがSAE規格なのでUS仕様でしょうか。

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それにしても三菱自動車の不甲斐無さは嘆かわしい。現代に基盤技術を持っていかれた挙句、現代-起亜は世界5位。2019年の生産台数で比べると...

  • 現代-起亜:772万台
  • 三菱:137万台

「敵に塩を送った」と言う以前に、三菱が自滅した気もしますが、何だかねぇ...

大宇・メプシナ(1985年)

車名のローマ字スペルはMaepshy-Naですが、맵시-나という純韓国語。ベースはいすゞ・ジェミニ(更に辿ればオペル・カデット)。大衆車に立派なグリルというのは自家用車が贅沢品だった時代を偲ばせます。

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カバー付きの純正フォグランプが泣かせます。

大宇・ローヤルサロン(1981年)

いいねぇ、韓国車らしさ全開のパクリクラウン。朴さん李さんGJ!!
元々はベースになったオペル・レコルトに準じたクリーンなデザインだったのがマイナーチェンジを重ねる毎に厚化粧に。最後は劣化クラウンになりました。

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車名をクラウンのRoyal Saloonの丸パクリではなく”Royale Salon”と微妙に変えたところに若干の遠慮を感じます。

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こちらはうちの親父が乗っていた”本家”クラウン・ロイヤルサルーン。

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エンブレムまでクラウンのパクリ。

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亜細亜自動車・FIAT 132

後に起亜に吸収された亜細亜自動車がライセンス生産していたフィアット132。

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以上、4回に分けて済州島自動車博物館の展示について書き留めました。それにしても韓国の自動車会社は合従連衡が激しいですね。

世界のピアノ

最後にピアノの展示もいくつか紹介します。
2階スペースの半分以上がピアノ展示に充てられています。

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ピアノに関しては全く知識がありませんが素人の私にも見応えある展示でした。

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手の込んだ彫刻が施されています。

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最後に

欧米や日本では古い大衆車もしっかり保存され、博物館や旧車ミーティングで見ることができるのに対し、韓国で’70~80年代の旧車を見かけることは稀で、自動車博物館も多くありません。そういった点からも有意義な訪問でした。


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【済州島】世界自動車&ピアノ博物館(3)スポーツカーとヨーロッパ車編

アメリカ車を見た後は2階に上がり、スポーツカーを見ます。

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スポーツカーとか名車とか珍車とか

偽ランボルギーニ・カウンタック

おお、カウンタックもあるな。でも、何だか雰囲気が違うぞ...

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説明パネルには”Lamborghini Countach LP 400”としか書いていないけど、これ、レプリカじゃん。

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こちらが本物。栃木県の魔方陣スーパーカーミュージアムにて撮影。

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プラスチック感全開のボディー。ウィンドウは全て平面のようです。

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まあ、珍しいものを見せてもらいました。

フェラーリ・308GTS

これは本物でした。美しいクルマです。

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2階には古い韓国車、そしてクラシックピアノも展示されていましたが、これは別記事で紹介します。1階に戻りましょう。

デロリアン

変化球の多いこの博物館。ある意味目玉展示と言えるのはこの黄色いデロリアン。

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デロリアンの最大の特徴は無塗装のステンレスボディーの筈ですが、ばっちり黄色にペイントしています。中々似合っていますが。

ゴッゴモビル TS25

こんなのもありました。何とも小さくて愛らしい一台。7万台近く生産されたとのことで、この手のクルマとしては商業的にまずまず成功したようです。

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メルセデス

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メルセデス・ベンツ 600

2.6トン以上の巨体を6.3L・V8エンジンで引っ張り、最高速は200km/h以上に達する、この時代の怪物。

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焼き肉の網のようなグリルが付けられていますがこれは何でしょうか。

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メルセデス・ベンツ 220S

アメ車に比べると控えめながらテールフィンが立っています。所謂”ハネベン”。

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イギリス車

続いてはイギリスのハイエンド高級車。

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ジャガー Mk5

韓国では「재규어・ジェギュオ」と発音します。このMk5は何故かアメリカ車に混じって展示されていました。

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ベントレー Mark VI

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ベントレー S3

ロールス-ロイス・シルバークラウドの姉妹モデル。R-Rではなくベントレー版を展示するのがこれまたこの博物館らしい変化球。

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ロールス-ロイス・シルバークラウド

先に紹介したベントレー S3のベースになったのがこちら。ミュルサンヌ・ターボが登場するまで30年以上R-Rのグリル違いに過ぎなかったベントレーはよく生き残ったものだと思います。

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ロールス-ロイス・シルバースパー

この系統のR-R、バブル期の日本でよく見掛けたものです。

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ロールス-ロイス・シルバーシャドウ

ジョン・レノンの依頼でジプシーアーティストが施したというカスタムペイント。オリジナルなのかどうかは不明。

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見学コースの最後はR-Rのシルバーレイス。

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(4)に続きます。

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【済州島】世界自動車&ピアノ博物館(2)アメリカ車編

前編に続いてはアメリカ車の展示を中心に紹介します。

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スチュードベイカー・チャンピオン(1949年)

奇抜なスタイルで知られるスチュードベイカー。フロントはジェット戦闘機のエアインテイクを模したものでしょう。

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パッカード 120

後にスチュードベイカーを吸収合併したパッカード。

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ハドソン・スーパー6(1947年)

特徴的なフロント形状は直列6気筒を強調する意図でしょうか。

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ナッシュ・ステーツマン(1955年)

これまた不思議な形。フロントタイヤの切れ角はどうなっていたのだろう?

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シボレー・ベルエア(1958年)

やはりGMのデザインは均整が取れています。2トーンカラーも素晴らしい。

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キャディラック・デビル(1960年)

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ポンティアック・ボンネビル(1959年)

いつの間にかポンティアックブランドも無くなってしまいましたなぁ。

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リンカーン・コンチネンタル

星条旗を立てていますが大統領専用車という訳ではなく、リムジンでもないセダン仕様でした。シークレットサービスはご愛敬。

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こちらはコンチネンタル・クーペ。

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オールズモビル 88(1958年)

ポンティアック同様、オールズモビルも廃止されてしまったブランドです。

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(3)に続きます。

【済州島】世界自動車&ピアノ博物館(1)

個人経営の博物館ながら展示車台数は70台以上と中々の規模。オーナーの趣味なのか自動車だけでなくクラシックピアノも多数展示されています。

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場所は済州島南西部。近くには航空宇宙博物館もあり、そちらも訪れるつもりだったのですが、残念ながらコロナ禍のため休館中でした。


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中々充実した展示内容だったのでエントリーを4つに分けて書きました。


済州島はEVの普及に熱心で、どの観光地に行っても充電設備があります。

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自動券売機でチケットを購入します。入館料は8千ウォンですが、この時は割引があって5千ウォンでした。

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屋外展示のキャディラックなど。排気量8.2Lというのが凄い。

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ジャガーMk.2とクライスラー・インペリアル。博物館で’70年代のクライスラーというのは珍しい。

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入場する際に紙コップに入ったニンジンスティックを渡されます。入って納得、屋外展示エリアに放し飼いされている鹿にあげる餌でした。

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これは珍しい、現代ポニーのピックアップ。

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'70年代後半から流行した疑似クラシックカー2台。右は韓国資本に買収されたパンサーのカリスタ。

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「ジョン・ウェインとマーキュリー・モンテレー」と書いていましたが詳細不明。

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入館しましょう。

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メルセデス300SLが迎えてくれます。

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端正なスタイルが魅力的なMG TD。

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「必ず知っておくべき初期自動車の常識百科」
何故昔の車には屋根が無かったのか?などの雑学が紹介されています。

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20世紀初期のものから、概ね年代順に展示されています。

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1918年のダッジ。

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Whippet 96A(1928年)

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木製ボディーのヒルマン・ストレート8。

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一部の展示車には日本語の説明もあります。

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ここで一旦休憩。カフェテリアへ。

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カフェテリア横に展示されていたのはキャディラック・エルドラド。

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現代ソナタのカットモデル。立てて展示されているので下面もしっかり観察できます。

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(2)に続きます。

【試乗記】レクサス HS250hで1泊2日のドライブ

早いものでうちのIS250は7年目の車検を迎えました。車検自体は特に大きな交換部品も無く1泊2日で完了しました。ところで、レクサスに車を預ける度に楽しみなのが代車で、今回はHS250hでした(流石にLSを借してくれたことはありません)。

外観

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マイナーチェンジを機にスピンドルグリルになったフロントのデザイン。

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意外と自然に溶け込んでいます。むしろ今までのデザインが控え目過ぎた感さえあります。

内装

真ん中がせり出したインパネ。

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デザインの好みはあるとは思いますが、各種スイッチに手が届き易く使い勝手は悪くありません。30分もあれば一通り馴染みます。

質感は... 悪くはありませんがレクサスとしてはもうひと頑張りして欲しいところ。

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特に「えっ?」と思ったのは高級感に乏しいメーター。

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このプラスティッキーな質感はいただけません。クルマって、実際に買うと塗装など外装の質も大事ですが常に向き合うのはインパネですからね。こういった部分を作る下手さはレクサスの課題だと思います。

ナビはマウスのようなノブを動かして操作します。私が不慣れなせいか画面上のポインターは結局最後まで思い通りに操れませんでした。

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オーディオ端子だけでなくUSB接続もできます。最近は旅客機のシートでもUSBポートが備えられておりデフォルトになってきた観があります。

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繰り返しになりますが、内装の樹脂の質感は物足りません。

グローブボックスがマニュアルとETCにスペースを占拠されているのはうちのISと同じ。

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クルマが進歩する毎に厚さを増す取説書。

「手に届くところに設置せねばならない」といった法規定があるのかどうかは知りませんが(頭の固い国交省なら有りそうな気も...)、そうだとしたら、安全や緊急対応に関する項目だけを薄い1冊にして、それ以外の詳細は別冊を助手席下やトランクなど、別の場所に納めるとか、電子データ化するとか、そういう時期に来ています。

適度な硬さで座り心地の良いシート。

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この車はVersion Sで、ちょっとスポーティーな仕立。それでもうちのIS205 Ver. Lよりはラグジュアリーというか穏健な雰囲気と乗り味でした。

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IS同様に、パワーシートだけでなくランバーサポートの電動調整も付いています。

私は室内の広さを求めてISを買った訳ではありませんが、やはりFFならではのリアシートの広さはISオーナーとしては羨ましいですね。

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ドアポケットが一体成型の硬質樹脂だったりデザインにも洒落っ気が無かったりと、プレミアム感に欠けるドアの内張り。ベースがSAIだと散見される部分は有ります。

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バッテリーやその配線や冷却などのためでしょう、凹凸があるトランクルーム。広さ自体はまずまず。

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ボンネットはストラットで自立して開きます。

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インプレ

一通り誉めたり文句を言ったりしたところで乗った印象を列記します。

エンジン・パワートレイン

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  • ハイブリッドとはいえ4気筒なのでガサガサした感じがあるのではと予想していたのだが、走り出しはモーターで動き出し、その後スムーズにエンジン駆動が介入してくるので独特の高級感があった。これならレクサスのパワーユニットとしても不満は無いだろう。
  • モーター駆動とエンジン駆動のつながりのスムーズさと、ブレーキの違和感の少なさに感心。勤め先の社有車に初代と二代目プリウス、あと、ホンダのインサイトもあるのだが、今回HSに乗って、ハイブリッド技術の"日進月歩"を実感。
  • IS250と比べると、動き出しのトルクやフツーに乗る分では、快適性は当然HSの圧勝。その一方、アクセルを踏んで感じる中~高回転の気持ち良さやスムーズさはV6のISならでは。これは当然で、レクサスブランド内でキャラをはっきり棲み分けているので、価格帯は近いものの比較対象ではない。
  • HSで面白かったのはEVモード。アクセルを慎重に踏む限りモーターのみで走り続けるのは新鮮な感覚。且つ、渋滞の中でバッテリー残量を睨みながら、如何にエンジンを始動させずモーターだけで動かすか?と、ゲーム的に楽しみながら時間を潰すのは運転とは別の面白さがあった。
足回り
  • 乗ったのはHSとしてはスポーティー指向のバージョンSだったのでHSとしては固めのセッティングのようだったが、街中でもポンポン跳ねることもなく快適で、うちのIS(バージョンL)よりも格段にソフト。と言っても、中央道の下り高速コーナーでも不安感を感じさせず、しっかり安定していた。
  • ただ、個人的にはHSにはもっとゆったりしたキャラクターが合っていると思うのでバージョンLにも乗ってみたい。ってか、HSにスポーティーなグレードは必要ですか?
内装など
  • バージョンSだったこともあってか、ちょっと素っ気なく感じた。
  • スイッチ類の感触など、ISはトヨタ的にはクラウンクラスの車だなぁ、と思わせる高級感があるのに対し、HSはプリウスから発展した高級仕様なのだなと思ってしまう部分が散見された。500万円クラスの車としてはもうひと頑張りが欲しいところ。

結論

着座位置が高目で視界が良く、ボディーサイズも適当なので、控え目で取り回しの良いプレミアムカーに乗りたい方には悪い選択ではない思います。ただ、新車価格はベンツCクラス、BMW 3シリーズ、アウディA4などと同等のレンジな訳で、割高感を感じるのも事実です。

プジョー308CC/オープンカーでイギリスのカントリーロードをドライブする【試乗記】

昨年11月に訪れたイギリスでは主にレンタカーで移動しました。車種はプジョーの308CC、エンジンは1600ccノンターボのMT。AVISのサイトで車種を指定しロンドン・シティ空港で借りました。

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ハッチバックをベースにクーペカブリオレ(CC)化した車ですが中々スタイリッシュに纏まっています。フォグランプの周りには最近流行のLEDスモールランプが付いています。

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室内の質感は悪くありません。一昔前までフランス車の内装と言えば安っぽいというのが相場でしたが随分立派になったものです。

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元々が実用車なので後席もそこそこの広さはあります。しかし、屋根を占めた状態だとルーフというかリアウィンドウに頭が当たるため長時間を大人が3~4人でドライブするのは厳しそうです。

オープン状態だとルーフに頭は当たらないので(オープンなので当然ですが)後席でも窮屈では無さそうですが風がビュービュー当たって後席だと目が痛いことでしょう。

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前席はオープン状態でも100km/h程度なら風の巻き込みは少なく快適にドライブできます。また、11月のイギリスは冬の入り口で朝は氷点下まで下がるような寒い日もあったものの、ヒーターは良く効くし風の巻き込みも許容範囲で、雨が降らない限りトップを開けて走りました。

しかし、フロントガラスの角度がかなり寝ていて頭上に近く、トップを開けても解放感は今一つでした。

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純正のビルトインナビが付いていて助かりました。お陰で、スマホで何とかするつもりで持って行ったホルダーは使わずに済みました。

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また、この写真ではメーター中央の液晶に燃費などを表示していますが、交差点やラウンダバウト(ヨーロッパに良くあるロータリー式交差点)に差し掛かると進む方向をメーター中央に表示してくれるのは助かります。

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エンジン、というか、パワートレインは正直なところ誉められたものではありません。借りた車は1600ccのN/Aエンジン(120ps)、オープン化によって100kg分以上も補強した重いボディー(1.6トン弱)を活発に走らせるには完全にアンダーパワー。また、シフトの感触も今一つコクッと決まらない曖昧なフィールでした。

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その一方、乗り心地は重厚感があってフラット。オープンカーなのに段差を越えてもブルブルしないボディー剛性には感心しました。しかし、このサイズのオープンカーに期待するような軽快なハンドリングでは無かったのも事実でした。

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ヨーロッパで安いレンタカーを借りるとVWやオペル、セアト、シュコダなどの小排気量MTだったりします。そういったモデルは非力なエンジンとMTを駆使して軽いボディーを引っ張る面白さがありますが、今回乗った308CCはいかんせん重い。ヨーロッパのベーシックカーらしい楽しさは味わえませんでした。

ロンドンからスコットランド、コッツウォルズや湖水地方を巡るドライブの良いパートナーだったものの1.6 N/Aエンジンはボディーに対しては力不足。日本仕様は直噴ターボしか導入していないのは正解だと思います。

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【レクサス IS250】タイヤをBSレグノに交換... 乗り心地重視してサイズダウンする

購入して2万キロ以上走ってかなり摩耗してきたこと、元々付いてきたタイヤが気に入らないこと、そして何より、乗り心地の悪さがいよいよ我慢の限界に達したので大枚を叩いてタイヤを交換しました。

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銘柄はレグノ

無難なのはやはりブリヂストンでしょう。今回は奮発し高級グレードREGNOの中からGR-XTを選びました。

細いサイズに変更

銘柄を変えて同じサイズに交換しても乗り心地は"劇的"には変わらないと思ったのでサイズも変えることにしました。

現在のタイヤサイズ
  • フロント: 225/45 R17
  • リア: 245/45 R17

パワフルなIS350ならともかく、2.5リッターでたかだか215馬力のセダンにはオーバーサイズだろうとこのサイトで外径を計算してみたところ、ほぼ外径を変えず細くできることが確認できました。

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こういうサイトは有難いですね。どなたか存じ上げませんが有難うございます。

変更後のサイズ
  • フロント: 205/50 R17
  • リア: 225/50 R17

交換はタイヤ館にお願いしました。サイズ変更について弊害が無いか尋ねたところ「外径も変わらないし、この程度の差であれば問題無いですよ」とのことでした。

元々のタイヤ

何だかやんちゃそうなパターンです。これってドリフトしたり峠を攻めに行くタイプの人向けじゃないのかな。

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想像するに、前のオーナーは新車装着時のタイヤがかなり摩耗したものの、遠からずこの車を手放すことを前提に何でもいいので安売りしていたタイヤに交換したんじゃないか。

アライメントがずれていて偏摩耗していました。

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元々のリアタイヤ。

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交換後のレグノ

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いかにもバランスの良さそうなパターン。

元々幅広いところに細めのタイヤを履かせたので空気圧は若干高めにした方が良いというのがタイヤ館のアドバイスでした。

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踏ん張ったリアのスタイルはISのカッコ良さの一つだと思いますが今回のサイズダウン程度では違いを感じません。

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費用

総計13万5千円と安くはありませんでしたがアライメント調整と窒素ガス充填も込みなので納得して支払ったつもりです。因みに、このタイヤを履いている限り窒素ガス充填は今後もタイヤ館が無料でやってくれるそうです。

結果は大満足

いつも走っている道が舗装し直したかように滑らかに感じます。元々がトーヨーPROXESタイヤだったこともあり劇的に良くなりました。特に、ロードノイズが激減したことと、路面の継ぎ目や突起を乗り越える際のショック(所謂ハーシュネス)の改善が著しいと感じます。

また、アライメント調整の効果もあって轍やうねりなどの外乱を拾うのがかなり改善されました。一方、少なくともいつもの行動範囲を走っている限りでは操舵感が頼りなくなったりしたような感じも無く、不満を感じるポイントはありません。ということで、ISの乗り心地に不満のある方にこのサイズダウンはお薦めできます。

【レクサス IS250】ワイパーのオート機能を解除

ISのワイパーにはAUTO機能が付いていて降雨量をセンシング、"最適な"速さでワイパーが作動するようになっています。また、AUTOでの感度は+/-で調節できるようにもなっているのですが、どうもしっくりしません。

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小雨なのに頻繁に拭くのでマイナス方向にセットすると、今度はかなり雨滴が付いてからでないと動作しなかったりして、「エエイッ!もう自分でやるわい!」と、自分で都度レバーを動かしたりすることもある始末です。

これがセンサーユニットでしょうか。ライトON/OFFのAUTO機能もこの部分のセンサーで検知しているのかも知れません。

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フロントガラス内側のセンサーが光学的に雨滴量を検知しているようです。

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そんな中でネット検索していたら、ディーラーでAUTOを解除できるような情報を発見したので先日の6ヶ月メンテの際に相談してみました。結果、AUTOを解除して普通のダイアル調整式の間欠に設定変更することができました。

特に工賃なども取られず点検・メンテのついでに作業してくれました。結果は成功。やっぱり、こういったAUTO機能のアルゴリズムを万人の感覚に合わせるのはまだまだ難しいようで自分で調節する方がしっくりします。

ただ、落とし穴がありました。今までは"AUTO"の次の"LO"(普通の速さでの連続作動モード)で停車すると(速度ゼロになると)自動的に間欠モードになったのですが設定変更後は停車してもずっと連続作動のままになってしまいました。

ま、これは自分でレバーを間欠に合わせて凌ぎますが、完成度の低い装備は付けないで欲しいものです。

レクサス IS220d... イギリスで見掛けたディーゼルのレクサス

イギリス出張の折に、日本では売っていないディーゼルのレクサス、IS220dを見掛けました。

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余りジロジロ見て怪しまれてもいかんので写真を少し撮る程度にしましたが車内のシフトレバーを見るとMT。ディーゼル+マニュアル。ドイツで乗ったボルボV70ディーゼルをいたく気に入った私には魅力的なスペックに見えます。


エグゾーストはIS250/350のツインとは違い一本出し。

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地味なボディーカラーにUKの黄色いナンバープレートが渋い。

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帰国後調べてみたところエンジンはアベンシス・ハイパーディーゼルと同型式の2AD-FHV。排気量2,231cc、出力177ps、トルクは40.8kgm。流石ディーゼルだけあってトルクはモリモリ。

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トヨタは今後ディーゼルエンジンを提携先のBMWから調達するようです。次期ISにはビーエム製のディーゼルが載るのでしょうか。台数はそれほど出ないでしょうけど日本市場に導入してくれたら欲しい気もします。

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ボルボV70ディーゼルでアウトバーンやロマンティック街道をドライブ

勤務先のリフレッシュ休暇で行ったヨーロッパ。その際にドイツで借りたレンタカー、ボルボ V70のインプレッションとドライブの記録です。

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Webで予約した際にはベンツCクラスワゴン又は相当車種ということで申し込んでいたので、CクラスかBMW3シリーズあたりが来るだろうと思っていたら、割り当てられたのはV70。

Volvo V70

ボルボには大人しい実用車というイメージしか持っていなかったので、初めは少々がっかりしたのが正直なところでしたが、乗ってみると中々のものでした。

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インプレッション

  • 先ず、座り心地の良いシートと広々とした室内が心地良い。
  • ピラーのレイアウトを注意深く設定しているようなのと、角ばったデザインも相俟って運転席からの見晴らしが良く、大柄なサイズを感じさせない&車体感覚が掴み易い。
  • 市街地でもアウトバーンでもフラットでカドの無い落ち着いた乗り心地。一方、欧州車としてはソフトサスの割りには高速クルーズでも不安を感じるようなことは無かった。
  • エンジンは素晴らしい。全てガソリンエンジン並みとはゆかないが、ディーゼルとは思えないほど静かで、アイドリング中の振動もほとんど気にならない。
  • アウトバーンの合流のような場面ではディーゼルならでは、低回転からモリモリの大トルクを活かして、ちょっとビックリするほどのダッシュ力。
  • 久々のマニュアルシフトは楽しかったがシフトフィールは少々曖昧な感じ。特に、右下の6速はゲートが曖昧で、誤って4速に入れてしまうことが何度かあった。
  • プッシュ・プルで操作する電子式パーキングブレーキはATなら問題無いのだろうが、MTだと坂道発進で使い辛い(後述)。

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それにしても、近年のディーゼルは良いとは聞いていましたが、こんなに洗練されているとは思いませんでした。それから、やはりMTは楽しいですな。大トルクに押されながら大トルクを満喫しながら3速でフル加速するような場面での爽快感は格別でした。

フランクフルト中央駅からスタート

借りたのはフランクフルト中央駅のEuropcar。駅構内にレンタカー各社のカウンターが並んでいます。

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カウンターで手続きを済ませ、少し離れたパーキングで車を受け取ります。受け取る際、係りのおじさん立合いの下で傷の有無を入念に確認するところにドイツらしさを感じました。

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予約時に指定していたのはベンツCクラス or BMW3シリーズクラス相当。このクラスならATだろうと勝手に思っていたらMTでした。ヨーロッパのレンタカーでAT指定すると結構な金額の追加料金が必要です。

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MTを運転するのは10年振り以上。エンストにビビリながら恐る恐るフランクフルトの街を走り出します。ん、俺、ちゃんと乗れるじゃん。小生、初めての愛車がMTだったので10分程乗ったら感覚が戻りました。

この為に国際免許を取ってきたカミサンには申し訳無かったですが、「パパ、運転上手!」と家族に言われ、お父さんの威厳をちょっと取り戻したかな?

アウトバーンへ

アウトバーンに入ります。この日の目的地はジンスハイムとシュパイヤーの交通技術博物館を経てロマンティック街道のローテンブルク。

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さあ飛ばすぞ、とアウトバーンに入ったものの、フランクフルト近郊区間は120km/h制限。しかし、周りの車はプラス20km/h程度なので私もペースを合わせて走ります。

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速度制限区間が終わり、スピードを上げてみます。

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とりあえず180km/h。余り「飛ばす車」というイメージの無いボルボですが、とても安定しています。そして、この速度でも室内は静かで普通に会話できます。

純正のビルトインナビが付いていました。見易さは申し分無いもののややアナウンスのタイミングが遅く、曲がるところを行過ぎてしまうことが何度かありました。

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アウトバーンは私が知る限り通行料無料。迷ったら無理な車線変更などはせず、次のインターで降りて引き返しましょう。

F1ドイツGPで有名なホッケンハイムの標識。

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目的地その1、ジンスハイム博物館が見えてきました。アウトバーンからもミュージアムの目玉であるコンコルドとツポレフTu-144が見えます。

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ミュージアム駐車場にて。

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ジンスハイム博物館の後は長閑な田舎道を走り、姉妹館であるシュパイヤに向かいます。1日に交通博物館を2軒ハシゴするという贅沢な時間でした。

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シュパイヤーにて。

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二つのミュージアムを堪能し、古城が見える街道やアウトバーンを経てローテンブルクに向かいます。

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前の交通量が空いたのを見計らってアクセルベタ踏みしてみました。

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210km/hにちょっと届かないぐらいが最高速のようです。

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2リッターのディーゼルとしては中々の俊足と言えるでしょう。

狭いローテンブルクで車庫入れに四苦八苦

ローテンブルクのホテルの駐車場が狭くて難儀しました。中世からの古い城塞の街で道幅が狭い上、駐車場入り口は車幅ギリギリ、しかも前は石畳の坂道なのです。

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翌日、ロマンティック街道にて。

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上の写真からトリミングしたものです。日本人観光客にも人気のルートなので日本語が書かれた標識もありました。

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古い街が見渡せる所に車を停めます。

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このように好きなときに好きな場所に車を停めたりと、自由に行動できるのがレンタカー旅の醍醐味であります。

ディテールを観察

ガソリン、じゃなかった軽油を入れたついでにあちこちを観察してみました。ブレブレ写真でお恥ずかしいですが。

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ターボディーゼルエンジン。

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帰国後にスペックを検索してみたところ、排気量は1984ccながら最高出力は163馬力とディーゼルとしては中々の値、トルクは41kgmもあります。

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とても作りの良いインテリア。ダッシュボード周辺からミシミシ異音が絶えないうちのIS250よりも仕上げや質感は上です。何と言うか、無理に分不相応な高級感を出そうとしない、ある意味肩の力を抜いて造った雰囲気と言えましょうか。

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あっさりしたデザインのメーター。

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サイドミラーはBMWやレクサスと同様に外側の曲率が異なるタイプ。

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イグニッションスイッチ。

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洒落っ気は無いデザインですがこの辺りの作りも申し分ありません。

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ライトスイッチの右横に給油キャップとトランクゲートのオープナースイッチがあります。考え過ぎかも知れませんが、左側にはフォグランプのスイッチがあり、走行中に誤って押してしまわないかちょっと心配なレイアウトです。

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そしてライトスイッチの下奥にあるのがパーキングブレーキ。 坂道発進では右手でシフトレバーを動かし、ペダルでクラッチ合わせをしながら左手を奥に伸ばしてパーキングブレーキを解除、更に車庫入れの時などはハンドル操作も同時にしなければならず、これはいただけません。やはりMT車には昔ながらのサイドブレーキが一番です。

目的地ミュンヘンの少し手前にて最後の休憩。

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いいぞ、V70

2泊3日借りたV70、返却する際に寂しさを覚える良いクルマでした。また、余談ですが、IS250よりもボルボの方が作りが良い部分が散見されるのは(特に内装)レクサスオーナーとしては複雑な心境でもありました。

日本市場での新車価格で比べると...

  • ボルボ V70 2.5T LE: 503.0万円
  • レクサス IS250 Ver. L: 500.1万円

キャラクターは違いますが同価格帯。尚、V70の車幅は1890mm。体積ではなく幅"で考えると日本でこのサイズはちょっと持て余すかも。その点を除けば、ほぼマイナス要素が見つからないと言うと誉め過ぎか?

返却するのが名残惜しく感じる良いクルマでした。

冬場は悪化するが全般的には悪くないレクサス・IS250の燃費

昨日の朝、通勤時に外気温を表示させると-3℃。この冬一番の寒さでした。

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私の通勤距離は片道6キロ程度。冬場は水温計がやっと真ん中近くまで達する頃には会社に到着するという距離なので燃費の面では最悪の条件でしょう。

最近所有した中ではIS250は季節による燃費差が一番大きく、通勤オンリーの条件で夏場だと7.5~7.8km/Lぐらいなのに対し、冬場は6.2~6.5km/L程度まで悪化します。

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ただ、最近乗っていた2台で同じルートを通勤すると概ねこんな感じでした。

  • BMW 530i: 6.2~6.5km/L
  • BMW 116i: 7.5~8.0km/L

正確に記録はしていませんが給油する度にざっと計算していた経験から言うと、何故かビーエムは季節による差は非常に少なかった気がします。車格の割には重い116iはアクセルを踏み込むことが多いためでしょう、1.6Lとしては誉められた燃費ではありませんでした。

冬場の通勤だと著しく悪化してしまうISの燃費ですが基本的には悪くありません。むしろ2.5リッターV6エンジンの割にはかなり健闘している方だと思います。

下の写真は極端な例ながら、高速をエコランに徹して走った際には15.0km/Lを達成したこともあります(116iは高速でどう頑張っても13.5km/Lが精々だったルート)。

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ISの燃費表示モードには任意に手動でリセットする平均燃費と、給油する度に自動でリセットされる(フィラーキャップの開閉と連動)給油後平均燃費の2種類があり、うちのISは半年ほど平均燃費モードの方は敢えてリセットしていませんでした。その条件では9.4km/Lを示しています。

半分以上が片道6kmの通勤、遠出は月に数回といった条件としてはまずまずだと納得しています。

レクサス LFAとトヨタ 2000GTに対面... レクサスディーラーにて

早いものでIS250を購入してほぼ1年が経ち、昨日は1年点検のためディーラーに行ってきました。点検はもう少し先でも良かったのですが、丁度今週末はディーラーにLFAと2000GTを展示しているという案内があったので昨日を選んだ次第です。

先ずはLEXUS LFAと対面

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もっとベタベタに低いと思っていましたが車高は意外と普通。但し、やはり迫力は只者ではありません。

ぱっと見た印象はちょっとセリカに似ています。f:id:Reppa:20201201161251j:plain

Photo: TOYOTA


高性能車で大変なのは冷却。LFAは各種エアーインテイクを上手くデザインに溶け込ませていると実写を見て感じました。

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ボンネット先端に設けられた隙間デザイン上のアクセントになっており、正面の印象が平板になるのを抑えています。

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レクサスのエンブレムはちょっと目立ち過ぎな気もします。

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4.8L V10エンジンは560馬力。最高速は325km/h。但し国内仕様は180km/hでリミッターが作動します。こんな少量生産の特殊な車にまでリミッターを付けなくても良いのではと思わなくもありませんが、調子に乗って無茶をするオーナーもいそうなので大メーカーであるトヨタの製品としては止むを得ないのでしょう。

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特徴的なリアビュー。

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ラジエターはこの奥にマウントされています。

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ナンバープレートにはカバーが付けられていますがこの車は既に登録されており、「愛知」と刻印が入ったナンバー封印が確認でました。

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ブレーキディスクはカーボンセラミック製。
タイヤサイズは、フロント:265/35ZR20、リア:305/30ZR20。

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そして、TOYOTA 2000GT

1967年式ですが素晴らしいコンディションでした。

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それにしても美しいプロポーション。

美しいフェンダーの峰と、オムスビ形の特徴的なリトラクタブルライト。

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タイヤは175/65R15という今となってはミニバンか営業車のようなサイズ。これでも当時としてはかなり大径で扁平サイズでした。

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飛行機の操縦席のような曲面のフロントガラス。

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懐かしい砲弾型フェンダーミラー。

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リアフェンダーからハッチ後端につながるエッジの繊細なカーブなど、繊細な造形は当時の平均的な日本車の水準を遥かに超えています。ほぼ手作りの工程だから実現できたものなのかも知れません。

リアウインドー下の曲線はボディー後端の形を反復しているように見えます。

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今の感覚では大きな車ではありません(5ナンバーサイズ)。しかし、ショールーム内ではLFAの存在感も霞んでしまうようなオーラを放っていました。

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2000GTは当時としては非常に高価格で販売されたもののトヨタに全く利益をもたらさず、むしろ大赤字でした。LFAの価格は3,750万円だそうですが、この価格でも2000GTと同様、全然儲からないことでしょう。しかし、こういう夢のある車は例えば十数年に一回とか限定生産でも良いので今後も出し続けて欲しいものです。

ガチガチの規則に縛られていたり巨額のコストが掛かったりする今のF1に参戦するよりも、2000GTやLFAのようなモデルを赤字覚悟で作る方が自動車メーカーとしてはずっと健全じゃないか、と思った2000GTとの対面でした。