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ソウル在住の日本人が旅行,飛行機,くるま,鉄道,韓国生活について書いております。

【試乗記】レクサス HS250hで1泊2日のドライブ

早いものでうちのIS250は7年目の車検を迎えました。車検自体は特に大きな交換部品も無く1泊2日で完了しました。ところで、レクサスに車を預ける度に楽しみなのが代車で、今回はHS250hでした(流石にLSを借してくれたことはありません)。

外観

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マイナーチェンジを機にスピンドルグリルになったフロントのデザイン。

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意外と自然に溶け込んでいます。むしろ今までのデザインが控え目過ぎた感さえあります。

内装

真ん中がせり出したインパネ。

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デザインの好みはあるとは思いますが、各種スイッチに手が届き易く使い勝手は悪くありません。30分もあれば一通り馴染みます。

質感は... 悪くはありませんがレクサスとしてはもうひと頑張りして欲しいところ。

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特に「えっ?」と思ったのは高級感に乏しいメーター。

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このプラスティッキーな質感はいただけません。クルマって、実際に買うと塗装など外装の質も大事ですが常に向き合うのはインパネですからね。こういった部分を作る下手さはレクサスの課題だと思います。

ナビはマウスのようなノブを動かして操作します。私が不慣れなせいか画面上のポインターは結局最後まで思い通りに操れませんでした。

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オーディオ端子だけでなくUSB接続もできます。最近は旅客機のシートでもUSBポートが備えられておりデフォルトになってきた観があります。

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繰り返しになりますが、内装の樹脂の質感は物足りません。

グローブボックスがマニュアルとETCにスペースを占拠されているのはうちのISと同じ。

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クルマが進歩する毎に厚さを増す取説書。

「手に届くところに設置せねばならない」といった法規定があるのかどうかは知りませんが(頭の固い国交省なら有りそうな気も...)、そうだとしたら、安全や緊急対応に関する項目だけを薄い1冊にして、それ以外の詳細は別冊を助手席下やトランクなど、別の場所に納めるとか、電子データ化するとか、そういう時期に来ています。

適度な硬さで座り心地の良いシート。

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この車はVersion Sで、ちょっとスポーティーな仕立。それでもうちのIS205 Ver. Lよりはラグジュアリーというか穏健な雰囲気と乗り味でした。

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IS同様に、パワーシートだけでなくランバーサポートの電動調整も付いています。

私は室内の広さを求めてISを買った訳ではありませんが、やはりFFならではのリアシートの広さはISオーナーとしては羨ましいですね。

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ドアポケットが一体成型の硬質樹脂だったりデザインにも洒落っ気が無かったりと、プレミアム感に欠けるドアの内張り。ベースがSAIだと散見される部分は有ります。

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バッテリーやその配線や冷却などのためでしょう、凹凸があるトランクルーム。広さ自体はまずまず。

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ボンネットはストラットで自立して開きます。

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インプレ

一通り誉めたり文句を言ったりしたところで乗った印象を列記します。

エンジン・パワートレイン

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  • ハイブリッドとはいえ4気筒なのでガサガサした感じがあるのではと予想していたのだが、走り出しはモーターで動き出し、その後スムーズにエンジン駆動が介入してくるので独特の高級感があった。これならレクサスのパワーユニットとしても不満は無いだろう。
  • モーター駆動とエンジン駆動のつながりのスムーズさと、ブレーキの違和感の少なさに感心。勤め先の社有車に初代と二代目プリウス、あと、ホンダのインサイトもあるのだが、今回HSに乗って、ハイブリッド技術の"日進月歩"を実感。
  • IS250と比べると、動き出しのトルクやフツーに乗る分では、快適性は当然HSの圧勝。その一方、アクセルを踏んで感じる中~高回転の気持ち良さやスムーズさはV6のISならでは。これは当然で、レクサスブランド内でキャラをはっきり棲み分けているので、価格帯は近いものの比較対象ではない。
  • HSで面白かったのはEVモード。アクセルを慎重に踏む限りモーターのみで走り続けるのは新鮮な感覚。且つ、渋滞の中でバッテリー残量を睨みながら、如何にエンジンを始動させずモーターだけで動かすか?と、ゲーム的に楽しみながら時間を潰すのは運転とは別の面白さがあった。
足回り
  • 乗ったのはHSとしてはスポーティー指向のバージョンSだったのでHSとしては固めのセッティングのようだったが、街中でもポンポン跳ねることもなく快適で、うちのIS(バージョンL)よりも格段にソフト。と言っても、中央道の下り高速コーナーでも不安感を感じさせず、しっかり安定していた。
  • ただ、個人的にはHSにはもっとゆったりしたキャラクターが合っていると思うのでバージョンLにも乗ってみたい。ってか、HSにスポーティーなグレードは必要ですか?
内装など
  • バージョンSだったこともあってか、ちょっと素っ気なく感じた。
  • スイッチ類の感触など、ISはトヨタ的にはクラウンクラスの車だなぁ、と思わせる高級感があるのに対し、HSはプリウスから発展した高級仕様なのだなと思ってしまう部分が散見された。500万円クラスの車としてはもうひと頑張りが欲しいところ。

結論

着座位置が高目で視界が良く、ボディーサイズも適当なので、控え目で取り回しの良いプレミアムカーに乗りたい方には悪い選択ではない思います。ただ、新車価格はベンツCクラス、BMW 3シリーズ、アウディA4などと同等のレンジな訳で、割高感を感じるのも事実です。