経営面では何度もピンチに陥ったランボ。その試行錯誤を伺うことができる部分かも知れません。
プロトタイプとF-1
P140(1988)
ジャルパの後継として企画された4L・V10エンジン搭載モデル。ガヤルドの源流と言えるでしょう。車体はリベット留めのアルミモノコック。
エンブレムがステッカーだったりしますが...
プロトタイプとしては中々の完成度に見えます。
デザインはベルトーネから独立後のガンディー二。
当時の親会社、クライスラーからGoが出ずプロジェクトはキャンセルされました。
こちらはガンディー二が抜けた後のベルトーネ(デザイナーはMarc Dechampsとありました)によるP140のデザインスタディ。
どことなく日産のMID 4 IIや初代NSXに似ています。
Modena Lamborghini F1(1991)
日本人にとってランボのF1と言えば、1989年の鈴鹿で鈴木亜久里選手が3位表彰台を獲得したラルースを思い浮かべますが、こちらはセミワークスとして1991年シーズンに参戦したマシン。
バブル崩壊寸前でF1ブームに沸いていた当時、姫路セントラルパークもスポンサーでした。レイトンハウスとか、懐かしいな。
奇抜な形状のサイドポンツーン。成績は振るわなかった様です。チーフデザイナーは元フェラーリのマウロ・フォルギエリ。
オフローダー/チータとLM002
SUVなどという言葉も無かった時代、スポーツカーメーカーのオフローダーというのは斬新でしたが、元々がトラクターメーカーのランボにとっては、こういったカテゴリーも守備範囲という感覚だったのかも知れません。また、このDNAは後のウルスに受け継がれたと言うと贔屓が過ぎるでしょうか。
チーター / Cheetah(1977)
米軍のハンヴィーのような位置付けでしょうか。軍用高機動車として採用されるのを目指して開発されたオフローダー。
タイヤのボリューム感が圧倒的。
矢鱈マッチョなバギーといった印象でした。
トランスミッションは3速AT。
カバーの下にマウントされているエンジンはランボ製ではなく、クライスラー製の5.9リッターV8。
LM002(1986)
軍用車としてはお蔵入りになったチータのエンジンをランボ製に載せ替えたのがLM001、そしてエンジン位置をミッドからフロントに移したのがLM002。エンジンはカウンタックQVのものを5PSだけデチューンしたV12・450PS。
当時のオフローダーとしては非常に豪華なインテリア。アラブの富豪などに喜ばれたんでしょうね。
最後に
以上がランボルギーニ博物館訪問の記録です。ミウラやカウンタックは他でも見る機会はありますが、ウラッコやエスパーダなどをここ本社ミュージアムで間近に見れたのは至福の経験でした。