韓国、特に東の日本海側で港町の魚市場を訪れると妙な魚を見掛けます。
ダンゴウオ?ホテイウオ?
丸々としたグロ可愛い姿で胸には吸盤があります。
添えられている札に「도치/ドチ」と書いているので辞書を引いたところイボダンゴと出ました。ググったところ微妙に違うような記述もあり特定できませんが、どうもホテイウオ(布袋魚)という魚である模様。いずれにしてもダンゴウオの仲間であることは間違い無さそうです。
38度線境界の展望台から北朝鮮側を眺めた後、カミサンがNAVERで昼飯を食べられそうな所を検索したらこのダンゴウオを提供している店を見つけたので立ち寄ってみました。
江原道の魚市場
韓国に限らず、異国の魚市場は下手な水族館より楽しめますね。
韓国人が好むエイ。
その中でも目に留まるダンゴウオ。臍のようなものは岩にくっつくための吸盤です。
今回初めて生きているものを目撃しました。
埠頭食堂へ
高速のような国道から道を逸れ、漁村に降りて行きます。
부두식당/ブドゥ食堂。勿論ブードゥー教とは関係なく、和訳すると埠頭食堂。
11時半頃でしたが旧正月ということもあってか先客達は焼酎で盛り上がっています。素面だとちょっと引くテンション。観光客はどう見ても我々のみでした。
도차알탕/ドチアルタン、2人分で3万ウォンを注文。アルタンのアルは魚卵のことで、ソウルでも鱈などのアルタンはポピュラーです。
スプーンで掬ってみるとトロリとした卵が思い切り入っています。たぶんプリン体たっぷりの痛風スープ。
田舎らしい素朴なおかず類。
少し煮込んでから食べるようにとの言葉に従い、卵が白くなったところで食べ始めます。
味は...ダンゴウオ自体に強い味や風味はありませんが卵のプチプチと身のトロトロした食感が楽しめます。そしてスープが旨かった。程良く熟成したキムチのまろやかな酸味と魚のコラーゲン質が一緒に煮込まれた漁師メシ的で素朴な旨さ。真っ赤に見えるスープですがそれ程辛くはありません。
身の少ない魚です。皮はアンコウのようにプルプル。軟骨質の骨はそのまま食べられます。


吸盤の部分が入っていました。この部分もプルプル・コリコリの食感。ちょっとグロい見た目ですが。
これを見て訪れようという方がいらっしゃるか分かりませんが、地図を貼っておきます。個人的には妙に印象に残る、また食べたい味です。
松池湖
少し南の松池湖(송지호/ソンジホ)の展望台で食後のコーヒーを飲みます。
名前の通り松林に囲まれています。
コーヒーの味はイマイチでしたが、風光明媚な場所でした。