2023年ソウルエアショー記事の最後は韓国軍機編です。今回のエアショー関連報道でB-52と並び注目されていたのは韓国国産戦闘機KF-21のプロトタイプでした。
KF-21プロトタイプのデモフライト
昨年7月に初飛行し、10月の泗川(サチョン)エアショーでは地上展示で一般公開されたKF-21、今回はまだ試験中ということでGを抑えながらでしたが展示飛行を行いました。
今回飛んだのは複座型の6号機。
やや抑え気味の機動ながら、A/Bを焚きながらの旋回や上昇、背面飛行などを見せてくれました。エンジンはスーパーホーネットと同系のF414。従って爆音でした。
機体下面にミサイルを半埋め込み式で搭載する窪みが付いています。F-22やF-35のようなウェポンベイは無いのでステルス性は限定的と、メーカーのKAIも認めています。
それにしてもF-22と瓜二つですね。こちらはラプター。
そしてKF-21。
救難デモ
不時着して脱出した友軍パイロットを救出するというストーリー。FA-50と助っ人のA-10が敵を制圧し、UH-60でレスキューという流れ。
地上で大爆発!
この演出、日本だと岩国基地FSDでもやりますね。
レスキューデモとは別に、これもKAIが開発中のLAH(Light Attack Helicopter)も飛びました。ユーロコプターがベースなのでテールローターがダクト式になっています。KF-21と並行して攻撃ヘリも開発とは、KAIってリソースあるんだな。
ハンマーヘッドターンや宙返りも披露して会場を沸かせていました。
こちらは朝方飛んだ韓国陸軍のアパッチ。脳内で「ワルキューレの騎行」を再生しながら見ておりました。
その他、地上展示など
韓国大統領専用機
元大韓航空の747-8を改造したもので、通称は”空軍1号機”や”Korean Air Force One”。韓国大統領の外遊は金浦や仁川ではなく通常このソウル空軍基地から発着します。
こちらは空軍2号機。導入は1985年ということは2000年の金大中大統領訪朝にも使われたものと思います。
CASA CN-235
パラシュート降下
C-130から降下する陸軍空挺部隊。日曜日のオープニングセレモニーにて。
Paul bennet Airshows
コロナ禍だった前回2021年を除き毎回来ているオーストラリアの民間アクロチーム、ポール・ベネット。
地上展示機
韓国ではまだ現役のファントム。来年ついに退役との説もあります。
色黒のキムチイーグルと色白のKF-16。
先日イスラエルからの退避で邦人も便乗させてもらったA330 MRTT。
市街地上空を舞うブラックイーグルス
日曜日の午後は段々雲が広がる空模様になり、帰りの混雑を避けたいこともあって最後のブラックイーグルスはパスして退場し、基地横を流れる川に沿って一駅ソウル寄りの太平(テピョン)駅まで歩きます。
河川敷の公園でエアショーを観覧する地元住民。
地下道を抜けたところで爆音がするので見上げると、アパート街の方からブラックイーグルスが真上をパス。すげー。
普通の街並みの背後でアクロバット飛行というのがシュール。この後、駅の上空をソロ機がドカンと突き抜けて行ったりと、これはこれで珍しいものを見せて貰いました。