北朝鮮情勢の影響か、米韓同盟70周年を記念してか、今年のソウルエアショーは米軍機の展示が充実していました。フライパスを実施したB-52については、韓国清州基地に初着陸したり、韓国空軍F-15K+空自のF-2との編隊飛行を実施したりと、こちらは北への牽制が目的だったことは間違いありません。
<前回編>
F-22のデモフライト
ラプターがソウルエアショーで飛ぶのは2017年以来。異次元の機動性、マニアでも耳を塞ぎたくなる爆音には何度見ても圧倒されます。
圧縮空気の音を響かせつつ白煙を上げながらエンジン始動。
大柄な機体でも軽々と背面飛行。
私が今まで見た中ではRIATでのウクライナ空軍のSu-27の背面飛行が最強でした。
お約束のウェポンベイ御開帳。
イケメンのPさん。
B-52のフライパス
予定より少し遅れて実施されたフライパス。そのせいか1回しかパスしなかったのは残念でした。2017年にB-1が飛来した際は複数回パスしてくれたのですが。
遠目にも分かる黒煙を曳きながら登場。
最も若い機体でも60歳以上のB-52ながら、エンジンをロールス・ロイスのF130に換装して2050年代までの運用が予定されています。
会場上空ではスロットルを緩めていたようで意外に静かでしたが、それでも黒煙が出ています。
オサン基地F-16デモチーム
今回は三沢からの遠征ではなく韓国烏山(オサン)基地所属のデモチームでした。
フライトの時間帯に限って曇ったのが残念。
こちらのPさんもイケメン。
C-5ギャラクシー輸送機
こちらは地上展示のみ。機内見学できたのは収穫でした。
前後のカーゴドアを開けて貨物室を通り抜けさせてくれました。
開閉のメカニズムや(油圧?)ノーズのレーダーの配線処理などはどうなっているのかなど、見れば見るほど興味が湧きます。
コクピットへのラダー。
ハンヴィーだと14台、兵員輸送モードでは最大600名が搭乗可能という広大なスペース。
C-17グローブマスターだと主翼桁が機内に張り出していますが、C-5はほぼフラットになっています。
若くても機齢30歳以上ながら細部までしっかりとメンテされていることにも感心。
後部のカーゴドア部分。
これほど大きな開口部がありながら機内は与圧構造。
所属はサンフランシスコとサクラメントの間に位置するトラヴィス基地。極東まで遠路お疲れ様です。
iPhoneのフレア何とかして欲しい。
C-17グローブマスター
F-22と同じテールコードHH=ハワイ・ヒッカム空軍基地なので、サポートを兼ねての来韓でしょうか。
米軍系の地上展示機
U-2偵察機
これ、絶対北朝鮮の領空に入って撮ってると思う。
V-22オスプレイ
尾翼に龍のモンモンが入っているので前に立っていたクルー(めちゃフレンドリーなナイスガイ)に尋ねたところ普天間から来たそう。沖縄からソウルって1,200km以上あるので、こちらもお疲れ様です。
KC-135空中給油機
これも古いのを近代化しながら大切に使ってますね。
EA-18Gグラウラー
爆撃機系と並んで北朝鮮が嫌がる一機だろうな。
かまってちゃんの北朝鮮は一貫して何だかんだやっていますが、昨今の弾道ミサイル実験や米韓関係の回復もあってか、米軍の存在感が例年にも増して大きいと感じた2023年ソウルエアショーでした。
(3)韓国軍機編に続きます。