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旧正月・韓国乗り鉄紀行(3)嶺東線のループ式トンネル線を越えて栄州と堤川へ

ここからは海岸線と別れ、嶺東線で山岳地帯を越えて栄州で中央線に乗り継ぎ、この日の宿泊地、堤川に向かいます。

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嶺東線

その名の通り太白山脈の東に通じる路線。北側の太白線はソウルに直通するムグンファ号も運行されており一定の旅客列車の運行もあるのに対し、嶺東線は一部が大邱に行く程度。旅客列車の運行頻度が少なく、今回スケジュールを組みに際してボトルネックになりました。2012年まで東栢山・道渓間にあったスイッチバックは長大ループトンネルに切り替わりました。

東海⇒栄州

乗車するのは東海11:00発→栄州13:54着のムグンファ号。終着の東大邱には16:05到着というロングラン列車です。

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発車10分前に改札が開きホームに向かいます。あ、改札と書きましたが韓国の長距離列車は信用乗車方式なので切符を見せることはありません。

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韓国では未だ現役のサボ。現有車両の老朽化が進んでいるので遠からず姿を消すことでしょう。

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韓国のカニ21。電源車(韓国語では”발전차/発電車”)も老朽化が進んでいます。

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客車側から見た電源車。”기관실”=機関室とあります。

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ムグンファの車内。

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地震が殆ど無い韓国ならでは、レンガ造りの車両整備工場を見ながら列車は東海駅を出発します。

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川を渡り列車は山岳地帯へ。

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基本的には単線で、要所要所の駅で離合します。

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綺麗な水が流れる川沿い。
山間に時々現れる車窓を眺めていると高山本線を思い出します。

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長大ループトンネル(道渓~東栢山)

道渓(トゲ)に到着。ここから東栢山(トンベクサン)は勾配がきつく、2012年まではスイッチバックでした。現在は全長16.2キロのループトンネルとなっています。

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ループ線の説明パネル。

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そして元々のスイッチバック区間は「High 1 Choo Choo Park」という観光施設になっており、SL保存車の運転やレールバイク、宿泊施設もあって楽しめそうな内容。季節の良いときに行ってみます。

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列車最後尾からの眺め。

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道渓を出発して少しするとループのかなり手前からトンネル区間に入ります。

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ループ区間を走っていても殆ど勾配やカーブは感じなくて少々拍子抜けでした。まあ、スピードアップのため21世紀に建設したトンネルに「難所感」があっては困りますが。

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闇の中を10分ちょっと走りトンネルを抜けます。

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トンネルは将来の複線化も考慮した設計になっています。

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トンネルを出るとすぐに東栢山駅。周辺に何も無いのに矢鱈と立派なのはトンネル管理拠点も兼ねているためでしょう。

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東栢山→栄州

東栢山を出て太白線との分岐を過ぎると、所々で落石防止の覆いもある山深い区間を川沿いに走ります。

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凍てついた山奥の川。

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途中駅で見掛けた石炭の積み出し施設。そもそもこのようなローカル閑線が立派に電化されているのはこの一帯に点在する鉱産物の輸送路線という背景のためです。

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フランスのゲンコツをライセンス生産したEL。この形式は退役が進んでいます。

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山奥を走っていると突然車窓に現れる鉱山プラント。

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近くの駅では近隣のプラントで精錬された金属のインゴットを見かけました。

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山岳区間を越えて平野に入ると栄州に到着。

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一部非電化区間が残る中央線を東大邱まで行くこの列車、ここ栄州で牽引機がディーゼルに交代します。

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栄州⇒堤川(中央線)

次に乗車するのは、この日の第3レグとなる栄州(ヨンジュ)15:25発→堤川(ジェチョン)16:04着ヌリロ号。1時間少々あるので駅前のカフェで時間を潰します。

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4方向への路線が交わる栄州駅。

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この日2度目の日立製200000系電車。

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かなり高速化改良工事が進んだ中央線を堤川まで快走します。

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堤川にて

立派なガラス張りに建て替えられた堤川駅。

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この日の宿は”엽연초 하우스”、直訳すると「タバコの葉ハウス」というゲストハウス。尋ねてみると元々はこの地方の特産品であるタバコの葉を集積する農協のような施設だったのをゲストハウスや文化施設にリフォームしたものとのこと。しかしと言うか当然ながらと言うか、館内は全面禁煙です。

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市内の中心部。

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夕食は”산골식당”=山奥食堂という大衆的な店でユッケジャンを食べます。

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おかず食べ放題で7000ウォンは有難い。焼酎が進みます。

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外は極寒でしたがユッケジャンと焼酎で暖まり、ゲストハウスの快適な部屋で熟睡でした。

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