コンパクトで使い勝手が良く、写りも秀逸なOM-D E-M1はその後も気に入って使っています。常用しているレンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO。自然な描写や全域F2.8通としてはコンパクトであること、また、手触りやズームの感触が良いのも好印象です。
ところで、マイクロフォーサーズレンズのラインナップにはM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II75-300mmというフルサイズ換算だと望遠端600mmに達する超望遠があり、しかも価格は5万円以下。これが飛行機撮りに使えるなら魅力なので(期待半分、駄目元で)買ってみました。
しかし、やはりそんな旨い話はありませんでした。私のテクニックやAF設定の問題もあるのでしょうがE-M1+超望遠での飛行機撮影は難しく、自分には無理というのが結論です。残念。
※2018/11/2:記事リライトに際して追記
EM-1 Mark 2の動体AF性能はかなり改善されているようです。昨今、ミラーレスのAF性能が目覚ましく向上していることはα9の試用イベントに参加して体感しており、また、小型軽量というマイクロフォーサーズのメリットは魅力ですので今後のオリンパスには期待しています。
以下、セントレアで試し撮りした作例です。最初はコンティニュアスAF + トラッキングで撮っていたのですが、これが難しい。上手くトラッキングしてくれている時は良いものの、アングルや背景、被写体との距離が変わると頻繁に外すのです。簡単なシチュエーションなのでAFは当然合っています。おお、順調な滑り出しと思ったら...
突如ピンボケ。改めてシャッター半押ししても合焦しません。
これもゆっくりタキシングしているだけで難しいシチュエーションではないと思うのですが。
何度も繰り返しAFボタンを押していると何とか合焦する場合もあるものの...
こんなイージーな状況でピンボケ。
これもタキシングしているだけなのに、何故盛大に外すのでしょうか。
離陸も駄目...
と思ったら突然合焦。
この辺でAF-C+トラッキングは諦めてAF-Cオンリーに切り替えてみました。
ピントが合えば中々シャープで、5万円以下で買えるものとしては望外の描写。
コクピットにピント合わせたつもりだったのですが奥に抜けています。
これもピリッとしません。
しかし、次のショットでは一応合焦。
当然ながら、停止している機体だとしっかり合焦します。
上の写真を拡大。良く写っていますね。
これもカリッと写ったショット。
上の写真を拡大。
EVF越しで回転するプロペラを見るとチカチカして見辛かったです。
これはピンボケに加え、手振れもしています。
と思ったら合焦。
機影が小さいからか、全然捉えることができません。
駐機だとバッチリなんだけどなぁ。
エティハドのA330が降りてきました。
陽が当たっているためか、しっかり合焦。
しかし、ゆっくりタキシングしている状況でもまたピンボケ。
ここは合焦。
大型機なら合うかと思ったのですが。
で、また外します。僕はもう疲れたよ...
大ピンボケ。ここまで外すと諦めがつきます(笑)
と思ったら合焦。
背景が空なら合焦する確率が高い様な気がするものの、空バックで外しているショットも多々有ったりして、どういうアルゴリズムなのか?どう対策すればいいのか?良く分かりません。少なくともカメラ任せの設定では駄目なのは確かです。
とにかくAFを合わせること(と言うか「合ってくれ!」と祈ること)に精一杯で構図を考える余裕などありません。
E-M1はコントラストと位相差併用のAFなので動体撮影にも使えるかと期待しましたが、従来のマイクロフォーサーズから大幅に進歩したとは言えないようです。レンズは期待以上に良かっただけに残念です。ということで75-300mmは売却。差額2万円ちょいの授業料でした。