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カナダ空軍アクロバットチーム『スノーバーズ』|サスカチュワン州の航空ショーにて/Royal Canadian Air Force "Snowbirds"

カナダ空軍のアクロバットチーム「スノーバーズ」。このチームを見るためにカナダ中西部のサスカチュワン州まで行った甲斐がありました。

<前回記事>

スノーバーズについて/RCAF Snowbirds

北米のチームですが9機編成の演技はヨーロピアンスタイル。英連邦ということもあるのかも知れません。最初に9機での編隊飛行を見せた後、中盤は5機+4機、4機+3機+2機に分かれての飛行、最後は再び9機という流れでした。


使用機はカナダ国産の練習機であるカナディアCT-114チューター。1960年代に運用開始され2000年には練習機としての運用は終了、以降はスノーバーズが飛ばしているのみとなっています。2030年まで運用できるよう改修が予定されているようですが、現在カナダ空軍のパイロット養成はボンバルディアに委託されているそうで、次機種がどうなるのか?そもそもチームは存続されるのか?予断を許しません。

訪れたショーがリモートだったので地上展示機の写真はカナダ空軍の公式サイトより拝借しました。お世辞にもパワフルとは言えないエンジン、編隊アクロバットには不向きな並列複座ながら、9機が見事に揃った見応えのある演技を見せてくれました。

www.canada.ca

サスカチュワンでのスノーバーズ展示飛行

序盤:9機での編隊飛行

会場正面から9機が進入、宙返りをしてショーが始まります。


雁を模したCanada Goose隊形でループ。フォーメーション名は公式サイトの解説を参照しました。


宙返りしながら後ろの2機がポジションを変えます。う~ん、まさにヨーロピアンスタイルらしい優雅さであります。





この時は50km程離れたサスカトゥーン空港からのリモートでした。赤い飛行服姿は会場に展開していた飛行隊長さんで、お話ししたところ笑顔が素敵なジェントルマン。日本出張で六本木の防衛庁を訪問したこともあると仰っていました。



1度目の宙返りを終えたらすぐに2度目に入ります。


この密集隊形でのループはイタリア空軍のフレッチェトリコローリに勝るとも劣らない正確さですね。






観客の前から見えなくなることは全く無く、ずっと隊形を維持したまま編隊でのループとロールを続ける姿は英仏伊のヨーロッパ御三家に引けを取らぬ見事さでした。







会場正面で上向き開花を決めて前半の9機での演技は一区切りになり、ここからは5機+4機や、4機+3機+2機に分かれての演技に入ります。



中盤:クロスやループ,ハートも描く

ビビッて中々望遠で寄れない私です。


それでも、クロスは何度もやってくれるので私でも何枚かはそれなりに撮れたりします。


3機での密集トレイル隊形。この見せ方はアメリカンですな。


こちらはブルーの4シップインバートにも通じる科目。


で、この隊形を維持しながらすーっとロールし、上下を入れ替えます。お見事!



4機がパスしたら2機によるハイスピードな演技。



今度は7機による上向き開花。


宙返りを終えた真ん中の3機が戻って来て豪快にクロスしてブレイク。




5機のラインアブレスト隊形で2回続けてループ。この間、左右各2機のパイロットは基準になる中央機を注視しながら横一線を維持している訳です。




もう一度ラインアブレストでループ。




ハートは左右2機ずつで描きます。



ハートを描いた4機が去るとすぐに正面からの5機が立体的にクロスしてブレイク。





そしてハートを描いた4機が戻って来て360度ターンしながら連続クロス。




ダイナミックな2つの科目の後は7機+2機での演技に移ります。





すかさず2機が現れてミラーロール。



1~7番機によるダブルダイアモンド隊形。





次はブルーのレターエイトに少し似た科目。会場後方から現れた2機が7機編隊を追いかけてジョインし、9機編隊を作ります。




うおっ、カナダグースが横切ってるぞ。


終盤:9機での大団円

9機編隊に戻り、そろそろ終盤という雰囲気になってきました。全機でのループを2回続けます。








晴れ間と雲がまだら模様の空でしたが、ここは青空に恵まれて良かったぜ。



最後の大技は正面でのブレイク。




ラストは会場上空を9機のラインアブレストでパスして大団円。

↓公式サイトで紹介されている並び順です。





通常のエアショーだとこの後各機着陸となりますが、リモートということでビッグダイアモンドでパスして帰投してゆきました。


CF-18ホーネットとの12機大編隊

ショー2日目の日曜日、ホーネットより先に飛んだスノーバーズは一旦サスカトゥーンに帰投したのか周辺空域で待機していたのか、とにかく、ホーネットがフライトを終えたタイミングで再び登場。予備機も加わりホーネットと合わせて12機の大編隊を見せてくれました。



展示飛行の内容が盛り沢山だったことと、何より、私が学生時代にバンクーバーへ語学留学していたことで思い入れがあって、いつもにも増して長い記事になってしまいました。

いつかまた見たいスノーバーズ、次に行くならバンクーバーから70kmほどの位置にあるアボッツフォードのエアショーかな、などと夢見ています。

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