「おもちゃと人形自動車博物館」訪問記、後編はクルマ関係の展示です。
360cc時代の軽自動車
この時代の軽って今の感覚で見ると笑っちゃうぐらい小さいですね。今の660ccの軽と寸法を全長×全幅×高さで比較すると...
- 360cc:3,000×1,300×2,000mm
- 660cc:3,400×1,480×2,000mm
...今も昔も、限られたサイズの中で個性的なデザインを、その上、現代では衝突安全や環境性能も実現しているのが凄い。
スバル
てんとうむし360とレックス。その右にはR2もあったのですが撮り忘れました。
スズキ
丸みを帯びたデザインが素敵なフロンテ。
ダイハツ
ミゼット、フェローとそのピックアップ、立派なグリルのフェローマックス。
ホンダ
N360、Z、バモス。
三菱
ミニカセダン。
壁際の展示でセダンのリアの写真を上手く撮れなかったためWikipedia Creative Commonsより写真を拝借。短いながら当時流行のテールフィンを頑張って取り入れているのが何とも微笑ましい。
こちらはピックアック。
マツダ
キャロルは2台展示されていました。
特にこちらのブルーグレーの個体は...
この状態からレストアされたそうで、情熱と執念に頭が下がります。
B360の積み荷はナショナルの白黒テレビ。
その後継のポーター。
RE雨宮の12Aスペシャルで後年爪痕を残したシャンテ。
ミニミュージアム
360時代の軽を見た後だとオリジナルミニが大きく感じます。
日本の360cc軽よりも短いオープンがいますな。
と思ったら、更に短いのもあって笑えます。これ、運転は元々のリアシートに座ってするんだろうな。
と、笑ってたらこんな勇ましい一台も。
フォルムを観察したいマーコスは下段に展示して欲しかった。
藤原とうふ店
「頭文字D」の藤原豆腐店のモデルとなったのが当館と同じ渋川市にあった「藤野屋豆腐店」。映画版でも看板を「藤原」に変えて撮影し、その後もそのまま営業を続けたものの2006年に閉店。その看板などの実物を譲り受けた店先が再現されています。
作者のしげの秀一氏が初代オーナーだったFD・RX-7の実車。
ミュージアムショップの関連グッズ。
昭和のファミリーカー
頭文字Dと同じ2階は昭和のファミリーカーのエリアでした。
トヨタ
特に初期型は意匠や装備が質素過ぎて商業的には成功しなかった初代パブリカ。
その反省を活かし、オーナーの所有欲も意識してデザインされた初代カローラ。
2代目コロナ。
これはレアなピックアップ仕様の3代目コロナ。
3年半しか生産されなかったので印象が薄い4代目コロナ。
初代コロナ・マークII。
マークIIは80年代の4代目まで「コロナ」のサブネームが付いていました。
2代目マークII。これと同じ色の4ドアに伯父が乗っていた記憶があります。
1964年登場の2代目クラウン。私が生まれる前、新しい物好きのうちの父がこれのAT・トヨグライド2速(笑)に乗っていたのですが「とにかく走らんかった」と言っていました。ってか親父、試乗しなかったのだろうか?
日産
戦前のダットサンから始まってブルーバードやサニー。
「プラス100ccの余裕」や「隣の車が小さく見えます」などとカローラとバトルしていた頃のサニー。
縦目4灯の初代セドリック。
端正なデザインが素晴らしい初代ローレル。エンジンは旧プリンス系のG型を積んでいます。
旧プリンスのG型と言えば2代目スカイライン。
2ドアハードトップ1500ccのハコスカ。
GT-Rは各地の博物館で展示されていますが、こういったベーシックな仕様の所蔵車はむしろ珍しいんじゃないかな。
ホンダ,三菱,日野,ダイハツ
空冷強制冷却の問題作1300クーペと、いかにもタフそうなコルト・ギャラン。
イタリアンデザインが共通項のコンテッサとコンパーノ・ベルリーナ。
ニッポンのスポーツカー
館内順路の最後は昭和の国産スポーツカー。
トヨタ
日本の自動車博物館では欠かせない2000GT。
弟分(?)のスポーツ800。
日産
博物館オーナーの横田さんは日産党なのかな。特にスポーツ系は日産車の展示が充実しています。ハコスカとケンメリGT-R。
そして同じS20エンジンを積むZ432。
初度登録は昭和46年2月、当然ながら原動機の形式はS20とあります。
フェアレディ系はZになる前の初代と2代目、写真を撮り漏らしましたがレース仕様以外で240Zも展示されていました。
ブルーバードSSSとL18ツインキャブエンジン。
後方視界はどんな感じなのか、リアのデザイン超個性的なチェリー・クーペ。
ホンダ,三菱,いすゞ,他
エスハチ、コンパーノ・スパイダー
ベレG、ギャランGTO MR
場所が隅っこで見辛かったコスモスポーツetc.
屋外展示
ミゼットは三丁目の夕日に登場した実車なのだそう。
余談...来館者もアツかった
駆け足に2時間弱で見終えて駐車場に向かうと、やはり「濃い」車達と遭遇。2代目インテグラ・タイプR。約20年落ちとは思えないコンディションにオーナーの愛情を感じます。
更に、我々のヤリス号の隣に停まっていたのはポルシェ928風リトラにカスタマイズされたFC・RX-7。展示内容に負けず来館者も濃い、伊香保おもちゃと人形自動車博物館でありました。