先日KBS(NHKに相当?)を見ていたら輸入豚を済州島産と偽って販売していたスーパーが摘発されたというニュースが報じられていました。まあ、韓国ではそのぐらい済州島の黒豚はブランド力があります。また、チェジュ市内には専門店が集まる「黒豚通り」まで有るそうです。
今回チェジュ市内に泊まらなかった我々はゲストハウスから歩いて行ける店2軒に行ってみたのですがどちらも満足できる味でした。
済州島西部の漁港町・ハンギョンにて
店名は모살왓가든(モサル ワッツカドゥン)、済州島の方言で「砂場」という意味らしいです(家内談)。
17時過ぎに入店。向こうのテーブルでは都会から帰省した子供家族とおじいちゃんおばあちゃんが食事していました。ベビーチェアにちょこんと行儀良く座るお孫さんが微笑ましい。
練炭がセットされます。
注文したのはオギョプサル(五枚肉)とモクサル(首回りの肉)のセット。因みにオギョプサルの”オ”は5,サムギョプサルの”サム”は3なので三枚肉。一見脂だらけに見えるのに炙るとクドくなく、それでいてモッチリ感はしっかりあるのがいつも不思議な済州黒豚であります。
おかずやサンチュ、薬味も揃って開宴。
練炭の炎でこんがり焼いてゆきます。
表面がある程度焼けたところで五枚肉の層に対し縦に切ってゆきます。
あとは好みの焼き加減で食します。
済州島スタイルの特徴がこれ。イワシの塩辛を使ったタレで、独特のクセが病みつきになります。店によって個性があるのも楽しい。
チゲが出てきたところで焼酎にスイッチ。
続いてはモクサル。脂身がクドそうに見えますが脂は網の下に落ちるのと、チェジュ黒豚肉はゼラチン質が多めなのでもたれにくいのでモッチリ感を楽しめます。
紫蘇ではなくエゴマです。薬味のネギやニンニク、味噌などと巻いても旨い。
チェジュ市郊外・済州空港近くにて
旅行最後の夕食もゲストハウス近くの黒豚焼き肉で締めました。
店名は돈해야/トンヘヤ。済州空港の離発着航路下にあるのでジェットエンジンの音も聞こえてきて良い感じです。
やたらと高い天井からダクトがぶら下がっていて独特。
普通の豚も黒豚もあります。共に済州産で価格差は4千ウォン。我々は黒豚のオギョプサルとモクサルを注文。
各180グラム。おかずも色々出てくるので近年小食になった我々夫婦には充分。焼きサザエやエビなども入ったセットもあります。
ビールで乾杯して旅の打ち上げ。
表面をしっかり焼いて一口大に切り分けます。
オレが切ったぜ。
ソウルだと店の人が切ってくれることが多いのですが、今回済州島では2軒とも自分達で切るスタイルでした。好みの大きさに切れる方が私は歓迎です。
皮目のクリスピー感、脂身のもっちり感、肉の旨味を一口で味わいます。
ここでもイワシの塩辛タレが供されます。この店のタレはとりわけ美味でした。
ここでもセットで出てくるチゲ。それにしても旨いなと思ったら蟹も出汁に使っていました。
卵をブクブクに沸かして作るのが韓国のケランチムですが、ここは日本の茶碗蒸しのようにプルプル。テイクアウトしたい味でした。
しっかりした旨味のモクサル。
余談
黒豚を堪能してゲストハウスに帰還。屋上から済州空港に降りる飛行機と月を見ながらビールで二次会。至福の時間であります。
以上、5回に亘って2021年済州島旅行記でした。