今回はブルーエンジェルスをアメリカ・ミネソタ州のエアショーで見た記録です。写真多めですがお付き合い下さい。

不定期的ながら空軍のサンダーバーズはアジアツアーで日本にも来てくれますが、海軍のブルーエンジェルスは北米大陸を出ても精々ハワイまでしか来ない。これはこちらから見に行くしかありません。その昔、1971年に小牧基地で飛んだのは歴史的でもあり黒歴史でもあり...

それはともかく、念願叶って私が初めて見たのはここで記す2017年6月、ミネソタ州ダルースで開かれたエアショーでした。サンダーバーズは2009年のソウルエアショーと2018年のRIATで見ましたが、いつか本拠地ネリスでも見てみたいものです。

2017年 RIATでのサンダーバーズ
Duluth Airshow公式サイト
朝のエプロン
エアショーの一般客入場前にエプロンに入る有料ツアーに参加し、朝一の準備を見て歩きます。

バーズとは違って国籍マークが入っていません。

燃料は空港のタンクローリーから給油していました。

美しく磨かれた機体。


午後のフライトを前に地上クルーと言葉を交わすPさん。



エンジンスタート・離陸
バーズ同様、タキシング前に行うスモークチェックも見どころの一つ。

エンジン双発だけあって、痺れる轟音。

プログラム構成はブルーインパルスと色々と似ています。
先ずは離陸した1~4番機はループを経て観客の前をパスし「ご来場の皆様に挨拶」。

間隔の近さへの執着は凄まじく、ループ中も”密集”と言ってよさそうな隊形を崩しません。これを演技の最初から最後まで維持する集中力に脱帽。

5番機のテイクオフ。日本のブルー6番機と同様に脚を出したままロールします。


「ここで、本日のパイロットをご紹介します」ってな感じで本日のナレーター氏。次期パイロットなのかは不明ですがユニフォームは”7番”が入った飛行服。観客の前でユーモアやジェスチャーを交えながら、軍人らしいはきはきとした口調のアナウンスが素晴らしい。また、空でクロスなどの大技を決めると観客席の子供達とハイタッチしたりと、アメリカらしいテンションでした。

迫力のアクロバット飛行
先ずは密集デルタ隊形。因みに英語で"acrobat"も通じますが飛行機アクロの場合は"aerobat"、形容詞では"aerobatic"と言うのが一般的でしょう。


バレルロール中も密集隊形を崩しません。



キレキレのボントンロール。






クロスは何度もやってくれるので、D500の連写のお陰で私でもそれなりに記録できました。





ブルーズと言えばやはりこの隊形。

演技は4&1+1、5&1、6機全部の科目で構成されており、3機で行う科目はありませんでした。




ブルーのチェンジオーバーループと同じですね。トレイルからダイアモンドに隊形を変えます。


垂直に達したところで散開。

感心したのがこの科目。

ビタビタの間隔で#5と#6が同じ方向で360度ロール。初め見た時は何が起こっているのか、頭では分かっていても「一体これは??」でした。





低速でパスする2機。練習機系(T-50ブラックイーグルスを除く)では行われない演技はアフターバーナー付きハイパワー機ならでは。



ソロでの高機動飛行。更にパワフルなスパホは何を見せてくれるのか。

ブルーズの4シップインバーテッド、もとい、2+2シップインバーテッド。




終盤は6機での演技。


会場上空に四方から進入しズバズバとクロス。

やはり最後はこれ。会場のテンションも上がります。

順にピッチアップして着陸。

着陸
興奮の余韻が残る会場に帰還。


ノリもクルマもアメリカン。

がっちり握手、敬礼してフライト終了。


ブルーズのパイロットは伝統的にGスーツ無し、酸素マスクも無しで展示飛行を行います。「冬も半ズボンで通す小学生」的な美学?

目ぼしい観光地の無い(失礼...)ミネソタまで行った甲斐があった、ダルースエアショーのブルーエンジェルスでした。