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【イタリア空軍】「フレッチェ・トリコローリ」のアクロバット飛行... RIAT/エアタトゥーにて

イタリア空軍が誇るアクロバットチーム、Frecce Tricolori(フレッチェ・トリコローリ)。レッドアローズ(英)、パトルイユ・ド・フランス(仏)と並び称される、ヨーロッパアクロバットチーム「御三家」の一つです。

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フレッチェ・トリコローリとは

Frecce Tricolori

イタリア語で"Frecce"は「矢」、"Tricolori"は「三色=イタリアの三色国旗」。"tri"が"three"で"colori"は"color"。実に分かりやすい。イタリア語も勉強してみようかな。

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使用機種

数年前からアエルマッキ・M-345に更新するとアナウンスされていますが、2021年時点ではMB-339が練習/攻撃機使われています。

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エンジン推力が全てではないことを承知の上で、MB-339をレッドアローズのBAEホークやブルーインパルスのT-4と比べると...

  • ホーク: 推力 23.1kN × 単発
  • T-4: 推力 16.4kN × 双発
  • MB-339: 推力 17.8kN × 単発

想定する用途や装備が異なるので重量の比較は難しいですがホークとT-4の空虚重量は4トン弱、MB-339は3トン強。練習機としてはT-4のパワフルさが際立ちます。いずれにしても、アンダーパワーさを微塵も感じさせないフレッチェの飛行展示、流石は御三家の一角であります。

パイロットの前搭乗機種

好奇心で調べてみました。フレッチェ公式サイトを覗いたらパンフレット(ファイルサイズは豪快に120MB!のPDF)があり、その中に各パイロットの略歴とフレッチェに異動する前の搭乗機種が紹介されています。それによると前搭乗機種は以下の通りでした。

  • #0 - 飛行隊長(中佐)…Tornado IDS 攻撃機
  • #1 - Leader(少佐)… F-16 ADF
  • #2 - 1st Left Wingman(大尉)… EF-2000
  • #3 - 1st Right Wingman(大尉)… AMX 攻撃機
  • #4 - 2nd Left Wingman(大尉)… F-16 ADF・EF-2000
  • #5 - 2nd Right Wingman(大尉)… AMX 攻撃機
  • #6 - 1st Slot(大尉)… AMX攻撃機
  • #7 - 3rd Left Wingman(大尉)… Tornado ECR 電子戦機
  • #8 - 3rd Right Wingman(少佐)… AMX 攻撃機
  • #9 - 2nd Slot(大尉)… AMX 攻撃機
  • #10 - Solo(大尉)… Tornado IDS 攻撃機

アクロバット≒戦闘機という先入観を持っていたのですが戦闘機出身は#1、2、4のみ。他は攻撃機だったり、1人はトーネードの電子戦機に乗っていたというのが興味深い。

フレッチェ・トリコローリの魅力

① 何と言っても10機... 数の多さ

機数の多いヨーロピアンチームの中でも最多の10機。完璧に揃った編隊が宙返りする場面などは鳥肌モノです。

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②ソリスタが凄い

"Solista"=ソリスタとは10番機のソロ。10機揃っての演技は序盤のみ。以降は9+1か4+5+1に分かれます。単独のソリスタが披露する演技も見応え満点。

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③アナウンスがイタリアン

アナウンスがノリノリで盛り上がります。英語とイタリア語の両言語でしたが、英語もRの発音が「フォルrrrメーション」とかイタリア語式の巻き舌。また、イタリア語も「アクロバティカ」とか「クアトロ」とか、何となく分かる部分があって楽しかったりします。

アナウンス担当のお姉さん。2016年7月、アイルランドにて。

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④音楽もイタリアン

安易にトップガンのサントラやアニソンなどを流したりはしません。芸術の国イタリア。BGMにはオペラも使います。ずっとBGMを流している訳ではなく、ここぞという場面で流れるのはルチアーノ・パヴァロッティのテノール。ブラrrrァーヴォ!

2018年RIATにて

淡々と5機ずつで離陸。

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とにかく数の力が先ずは壮観。しかしこれは始まりであります。

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機番がバラバラというのもイタリアらしい。

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まるで見えない何かで固定されているかのように揃った隊形。

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10機での演技は序盤のここまで。以降は4+5 vs 1に分かれます。

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ロールしながらパスするソリスタ。

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合成写真ではありません...

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カラースモークは見栄えする一方で、空が濁るのが難点でもありますが...

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その中を突き抜けてゆくソリスタ。

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ソリスタが360度ターンを披露している間、他の4+5機は次の科目に向けてポジションを変えています。

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マイナスGでの上昇。

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4+5機で描くハート。近くで見ていた人が"Apple?"と言っていたのが可笑しかった。確かにそう見えますね。

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4+5機とソリスタによる演技がテンポ良く続きます。

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ジェット機とは思えない機動。テールスライドして落下するソリスタ。

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こんなことしてもエンストしないんですね。

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あ、ご存知の方も多いと思いますが「エンスト」の「スト」は"stop"ではなく"stall":失速、停止ですね。

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”Crazy flight”と言ってました。ソリスタが低高度でバタバタ動きます。

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確かにクレイジーっすね...

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そして大団円へ。

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ここでパヴァロッティが歌うプッチーニの「トゥーランドット/誰も寝てはならぬ」が流れます。

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パヴァロッティ最高。感動です。誰も寝ていません。

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アナウンスは「世界最大のイタリア国旗!」と言っていました。

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次はイタリアに見に行くぜ

前述の通り、遠からずフレッチェの使用機種はM-345に変更予定と発表されています。今のMB-339に名残り惜しさを感じますがフレッチェのことだからまた魅せてくれることでしょう。M-345フレッチェに期待です。

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2017年 パリエアショーに展示されていたM-345