MRJプロジェクト中止前だった2018年、三菱がファンボローエアショーに実機を持ち込んでのデモフライトを行ったことなどが日本のメディアでも報じられていました。平日のトレードデーが終了次第、MRJはモーゼスレイクの試験拠点に帰るという情報だったものの何とかパブリックデーの土曜日朝に帰投する姿を拝むことはできました。
<前回編>
MRJの帰投
朝8時半頃に会場入りしてランウェイ奥を見ると、ANAカラーのMRJにタラップが横付けされています。
その後、パビリオン内で朝飯を食べて外に出ると...
あ、離陸してる...
万能ズーム18-300mmで証拠写真だけは撮りました。レジJA23MJの試作3号機、この機体はMRJ/MSJプロジェクト中止後早々に解体されてしまったのが悲しい。
初飛行を見に行ったりMRJミュージアムを訪れたりした私としては思い入れのあったMRJなので何とも残念です。
気を取り直して、MRJのシャレー(VIPおもてなしスペース)。立派なボーイングの隣に小屋のような佇まい。なんじゃこりゃ、と思っていたら...
違うゾーンにそれなりの規模のシャレーを構えていました。
会場内の様子
ファンボロー空港のランウェイは約2,500m。パビリオン側は起伏があり端から端まで歩いて回ると良い運動になります。
力強いキャッチフレーズのボーイング。
MRJ同様、ボーイングも2箇所に分かれていました。民間と軍用部門で分けているのかも知れません。
でかいのをドーンと構えるエアバス。
ボンバルディアのCシリーズを手に入れたばかりだったエアバス。早速A220としてのプロモーションに余念がありません。
MRJのライバルになる筈だったエンブラエル。
MRJと同じPW1000GエンジンのE190-E2。MRJの15分程後に離陸してゆきました。
地元イギリスのBAEシステムズ。
射出座席のマーティンベイカー。
ウクライナ侵攻前だったのでロシアも参加していました。建物ばかり紹介していても仕方ないのでこの辺にしておきます。
場内の道にはF-35を発注・導入した国のステッカーが貼られています。
マニアックな品揃えが面白い模型屋さん。
革命前のイラン航空が発注していたとは知りませんでした。
第二次大戦期のエンジンを保存する団体。爆音を轟かせてエンジンを回していました。
その奥では装甲車の体験乗車会。
動体撮影者向けにもプロモーションに力を入れていたソニーα。この時期のソニーはソウルエアショーでもα9の撮影体験イベントを催したりと、こうした地道な活動もシェアUPに繋がったと思います。
地上展示機
ポルトガルのHi Flyという航空機リース企業のA380。
珊瑚礁保護活動のペイントが左右色違いで施されています。
ノーベル賞のNobelを源流に持つ科学メーカーのAkzo Nobel。
やはり地上目線でA380を見上げると圧倒されます。
ホンダジェットは日曜日まで展示されていました。
ウクライナ・アントノフの新鋭輸送機An-178。
「震電」に通じるレイアウトのピアジオ P180。
その他展示機はそれほど目を惹くものは無かったように思います。
パビリオン内
トレードデーは金曜日まで、パブリックデーの土日は既に店じまいしているブースも多く、また、パビリオン自体もメインホール以外は既に閉鎖されていました。
個人的には耐熱金属や鍛造軽合金の精密加工品などを興味深く見ました。
観覧エリアへ
RIAT同様に追加料金要のスタンド席もありますが、早目に会場入りすれば余裕で一般エリア前列を確保できます。また、ファンボローはお祭りムードを味わいながら会場内をブラブラするのも楽しいのでそこまで頑張る必要はないと感じました。
Barはビンテージなダブルデッカー。
アイスクリームを売るのはモーリスのバン。
さて、先ずはトレードデーが終わり次々と帰って行くビジネス機を撮りつつスポッティングを開始します。
リース会社保有の真っ白なA318。
レジが"G-SIRS"のサイテーション。
アンコリ灯ったので飛ぶと思ったら場所移動しただけだったUAE政府の737。またエアバス機を大人買いしに来たのでしょうか。
>次編に続きます。