この時は「チャンピオンを獲得したF1マシン」をテーマにした展示でした。展示車は不定期に入れ替わります。
- 500 F2(1952, 1953)
- Lancia-Ferrari D50(1956)
- 246 F1(1958)
- 156 F1(1963)
- F2002
- F2004
- F2007
- F2008
- 歴代のトロフィーとチャンピオン達
500 F2(1952, 1953)
参加台数不足によりF2規格で争われたこの時期、アルベルト・アスカリが2年連続でチャンピオンを獲得。4気筒でも車名の500は気筒当たり排気量というのは昔のフェラーリの文法通り。
Lancia-Ferrari D50(1956)
色々あって譲渡を受けたランチアのマシンにフェラーリが手を入れたD50。ファンジオが4度目のチャンピオンを獲得しました。
ランチア+フェラーリと言うと、308GTBのエンジンをFF横置きに積んだテーマ8.32を思い出します。バブル期にはオートザムのディーラーでも取り扱っていたのだから今思うと凄い時代でした。
サイドポンツーンは元々燃料タンク。今の感覚からすると恐ろしく感じますが、後年、電撃的に速かった1989年の640もコクピット側面までタンクが張り出す設計、それも一因となってベルガーが大炎上事故に遭ったこともありました。
「1956年にファンジオが5度目のチャンピオン」と書いていたり(5度目は翌1957年、マシンはマセラティの筈)、これ以外にも「違うんじゃないの?」というものがいくつかあった説明パネル。
246 F1(1958)
マイク・ホーソンがタイトル獲得。2.4L・V6のバンク角は65度の”ディーノ・エンジン”。
156 F1(1963)
フェラーリ初のミッドエンジンF1。ジョン・サーティースがタイトル獲得。V6・1476cc。実車の印象はとにかく「小さい、細い」でした。
F2002
シューマッハが5度目のタイトルを獲得。17戦中15勝。1-2フィニッシュ9回。10PP。セナ・プロが火花を散らしながら16戦中15勝を占めた1988年とは違い、絶対的No.1のシューマッハが殆ど全てを支配したので余り面白くないシーズンだった記憶があります。
F2004
18戦中15勝。1-2フィニッシュ8回。シューマッハの時代はここで終焉を迎えました(フゥ...)。
F2007
6勝を挙げたライコネンがハミルトンに対し1ポイント差でタイトル獲得。マクラーレン・メルセデスとのがっぷり四つは見応え十分だったもののマクラーレンのスパイゲート事件で後味の悪いシーズンでした。
F2008
最終戦にマッサが1ポイント差でタイトルを逃したという趣旨で”Felipe Massa saw the Driver's title slip away only on the final curve of the last Grand Prix.”との説明を添えて展示していましたが負けは負け、これはチャンピオンマシンじゃないですね。
細部の造形や深みのあるレッドは流石スクーデリア・フェラーリと思わせる美しさではありました。
歴代のトロフィーとチャンピオン達
2002年日本GPのものもありました。
歴代のドライバーズチャンピオン。
F1界で随一の名門チームの割には意外とチャンピオン獲得は少ないのも「お家騒動」が「お家芸」のフェラーリらしいところ。
どこまでが本当かは知りませんが、不満を爆発させたラウダが1977年のタイトル獲得を置き土産にフェラーリを出て行った逸話、私は好きです。
ビルヌーブとピローニの不幸な事故もあって1980~90年代はドライバーズタイトルの無い時代が続きました。
そんな中で、やはりこの人は凄いことは認めざるを得ません。現役時代は手段を選ばないやり口が好きではありませんでしたが、スクーデリアを完全に掌握して「チーム・シューマッハ」を築き上げたのは偉大でありました。
2021年、惜しまれつつ42歳で引退した中年の星”アイスマン”、ライコネン。
大体のマシンをミニカーで網羅しています。
館内には給油装置も無造作に展示されていました。階段の踊り場に置かれているので興味の無い人は掃除機か何かと思うのでは?
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