コロナ禍のせいで日本に帰省できなかった旧正月、望郷の念もあってノリャンジン(鷺梁津)の魚市場に行ってブリの刺身を堪能してきました。
ノリャンジン/鷺梁津水産市場、東京の築地・豊洲に相当する生鮮市場で、老朽化した旧市場から新築建物に移動したという点も似ています。また、旧市場からの移転を拒んだ業者が少なからずいたという図式にもデジャブ感があります。まあ、韓国側は権利関係でゴネて恩恵を期待した業者も少なからず... (以下自粛)
それはともかく、久々に行ってみたら旧市場は見事に撤去されていました。
ノリャンジン旧市場にて(2015年)
不衛生とまでは感じなかったものの、素人目にも旧市場の老朽化は顕著と見受けられました。やはり大量の鮮魚を扱い大量の水を流すからでしょうか。これも2015年。
閑話休題、新市場です。
2階のメイン玄関に入ると役所のような雰囲気の広い空間。
韓国人は太刀魚が好き。
本日の目当て、ブリ。韓国語では”魴魚”(パンオ)。
「日本産だから味は間違いないよ~」と言ってました(笑)。この国の人達の日本に対する憧れ、信用、コンプレックスを垣間見るのはよくあることです。
量を指定するとおばちゃんが手際よく切り付けてくれます。我々は3人でしたが、サイズ”中”でも多過ぎる程でした。大満足。
ブリだけでは単調なので、他のものも買いましょう。私が目を付けていたのはデカいエビ。以前沖縄で食べたものが旨かったので。シータイガーと書いていました。
尚、ブリを売っていた店にエビはありませんでしたが、メイン(今回はブリ)を買う際に「○○や△△も買いたいのだけど」と言えば適当な店に案内してくれます。ただ、”ぼったくり文化”がまだまだ残る韓国ですので、事前にある程度の相場観を把握してからの方がよろしいかと。
と、ごちゃごちゃやってブリにありつきます。
市場の2階に海鮮系持ち込み前提の食堂があり、そこで刺身系はそのまま、調理が必要なものは食材を渡せば調理してくれます。
この日利用したのは、여수회관=ヨスフェガン(たぶん”麗水会館”)。
ホヤも良い感じにさばいてくれました。
この色、食感、たまりません。
尚、醤油は日本から持ってきた小豆島の高級品(我が家では安直に「レクサス醤油」と呼んでいます)を持参しました。
韓国の刺身屋なら必ずあるホヤ。
これは酢コチュジャンで味わいます。
海老が焼き上がりました。
プリプリの身も旨し、味噌も旨し、最高です。
〆は蟹ラーメン。身は少ないが出汁が旨いガザミ(渡り蟹?)が入っていて絶品。これだけを食いにまた行きたい。
良い感じに熟成したキムチ付き。
本日の酒量。
弱くなったな...。昔ならこの3倍は飲んだものですが。
...と、大満足の晩餐でした。
あ、ところでノリャンジン、高いですよ。拙宅周辺にある刺身屋の倍以上の散財でした。
ここで一般人はみんな「お客さん」。ソウル市民もここでは観光客。我々はそれも承知の上、コロナ禍のせいで日本への一時帰国もままならない中でのちょっとした観光気分、「正月の”ハレの日”イベント」として行ったので何の不満もありません。食べたもの全て旨かったし。
「あらゆる種類の海の幸を自由に選び、その場で食すことができる」ことを考えると納得のプライスだったかと私は納得しています。