ヨーロッパ出張の帰路に経由地のミュンヘンで一泊。翌日15時過ぎの便までの時間、BMW Museumを訪れました。
4本の円筒がBMW本社、横のお椀型の建物がミュージアム。円筒は勿論エンジンのシリンダーを表しています。
BMWミュージアムへの行き方
ミュンヘン市内からUバーン(地下鉄)に乗り、Olympiazentrum駅(英語だとOlympic Centerでしょうね)で下車します。市庁舎のあるMarienplatz駅からだとU3号線で乗り換え無しで行けます。所要時間は20分程度。券売機はクレジットカードOKでした。
Marienplatz駅にて。
最寄駅のOlympiazentrumにて。
陸橋を渡ったところには1972年ミュンヘン五輪のメインスタジアムがあります。
時間に限りがあって行けませんでしたが、オリンピック公園内にタワーがあり、入場料を払うと登れます。展望台からBMW本社と博物館も一望できます。
BMW Welt=英語だとBMW World。
ドイツのメーカーらしい現代的な建物。ここはショールーム兼納車場になっており、現行モデルなどが展示されています。
バイクは跨ることも出来ます。結婚前までK100RSに乗っていた私、久々にバイクに触れて血が騒ぎました。
3シリーズカブリオレと、今や懐かしい8シリーズ。
本社ビル上層階はエラーい役員さん達が権力闘争するのフロアなのでしょう。
Werkは工場、Torはゲート。
それ程広い敷地ではないので少量生産車やプロトタイプを作っている工場なのかも知れません。
入館します
チケットを買う際、「BMWのオーナーなんですけど割引はありますか?」と冗談のつもりで言ったら、すっげー申し訳なさそうに「残念ながらありません...」と返されました。つまらんことを言うのではなかったと反省...
朝からカフェでビールを飲むおじさん達。
館内はお椀型の建物と、その下の空間が展示エリアです。
下から順に3シリーズ、5シリーズ、6シリーズ、7シリーズ。斬新で楽しい展示ですが、全体を収めて写真を撮るのは苦労しました。
歴代モデルのエンブレム。長年同じ書体を維持しています。
創生期のBMW
BMWの社名はBayerische Motoren Werke=バイエルン発動機製造株式会社が由来で、元々は航空機エンジンの製造から始まったことや、丸い青と白のマークは回転するプロペラを象ったものであることは有名です。
で、先ず展示されていたのはこの航空機エンジン。1918年製でシリンダー配置はストレート6。排気量は23Lです(2.3Lではありません)。
因みに、我らがダイハツも大阪発動機が名前の由来です。
R32
R32と聞くとスカイラインが思い浮かびますが、1920年代に生産されたBMW初の2輪車。ギアチェンジは右手で行うようです。
既にこの頃から現在のRシリーズに繋がるフラットツイン+シャフトドライブのレイアウトが確立されています。
BMW初の4輪車。当初はオースティンのライセンス生産から始まり、それに自社開発のエンジンを載せたりしてBMWは4輪事業を拡大してゆきます。この展示車は社名や社章が入っているのでBMW社用車として使われていたものですね。
BMWマーク下の羽根のエンブレムはオースティンのものでしょう。
メモを取り漏らしたので詳細不明ですが2台とも1930年代前半のものと思います。当時流行したアール・デコ調のデザイン。VWビートルにビーエムのテイストを加えたような雰囲気が味わい深いですね。
WR 500(1937年)
2輪車の最高速チャレンジ用に作られたもので、スーパーチャージャー付きのフラットツインエンジンは108ps(!)を発揮。アウトバーンを締め切ってチャレンジした結果、最高速279.5km/hをマークしました。
327/28(1938年)
1971ccのOHVエンジンは56ps。この時代と排気量を考えると中々のものです。
>(2)(3)に続きます。